森 七菜さん「よけいな迷いが消え、気持ちのままに演じられた」｜映画『四月になれば彼女は』スペシャルインタビュー
映画『四月になれば彼女は』で難しい役どころを演じた俳優の森 七菜さん。海外での撮影を通して感じたことは？
反省がポジティブになった。見返りを求めずに愛したい
ナチュラルなままだった眉を初めて自分で整えたのはつい最近。「でもヤバいんです…」と見せてくれた眉には薄くなりすぎた部分が。
チャーミングな笑顔を見せる森さんが今作で演じたのは、旅しながら10年前の初恋と向き合う女性・春。ボリビアやチェコなど、21日間にわたり10か国で撮影をした。
「春は自分の生き方を貫いている人。そのまっすぐさを誤解のないように伝えたいと思いました。私の気持ちによどみがあるとそれが映ってしまいそうなので、撮影期間中は清らかな気持ちでいようと努めました。この映画は、恋愛の中でもいちばん見せたくない部分を描いていると思います。春のパートは、愛が終わった後に始まるラブストーリーという感覚で、胸が痛くなるような思いを消化していく過程も新鮮でした」
実はその直前まで、俳優としての自信をなくしかけ、カメラの前に立つことが怖くなっていた。今作の海外ロケは常にカメラが回っているドキュメンタリーのような撮影だったことで、「よけいな迷いが消え、気持ちのままに演じられた」そう。
「ずっと春でいられましたし、『今、死んでも後悔しない』と思えるくらいのことが何度かあって。そう思えたことへの誇りみたいなものも感じて、その覚悟は少しだけ自信にしてもいいのかなと思えました。お芝居は今も反省の日々ですが、できるようになる方法を考えるポジティブな反省に変わりました」
「この世のものとは思えない光景だった」というウユニ塩湖での撮影では、日焼け対策は念入りに行っていた。
「光の反射が上下からすごくて、日中はSPF50の日焼け止めを、夜はナイトパックをしっかり塗っていたら大事にならずにすみました。海外撮影のキャストは私だけだったので、常に気を張っていて、食べ物も厳選して体調管理をしていました！」
撮影最終日、太陽の珍しい虹色現象を見たときは「やってきたことは間違いじゃない」と言われているようで感動したそう。
「人生で多くの人と出会う中で、愛するひとりと出会うってすごいことですよね。見返りを求めずに愛していけたらと思いました。と、思いながらも求めちゃいそうですが（笑）」
She is Into
ペンタックスのカメラ
今作の役作りで買ってハマりました。映画の宣伝ビジュアルには私が撮った佐藤 健さんも！ 予告で目黒川の写真も採用されて感激。最近撮ったお気に入りは雪景色です。
毎日パック
MEGUMIさんの本を読んで始めました。肌がぷるぷるになってきた感じが楽しい！ 先日初めて食べたソルロンタンも、肌にいい感じがして好きです。
【Movie】『『四月になれば彼女は』
精神科医の藤代に、かつての恋人・春から初恋の記憶を綴った手紙が届いた。その後も世界各地の旅先から春の手紙が届く。藤代は弥生と結婚を控えていたが、ある日突然、弥生が姿を消してしまう――。川村元気の小説を映画化。
監督：山田智和
出演：佐藤 健、長澤まさみ、森 七菜ほか
3月22日公開
『美的』2024年5月号掲載
※価格表記に関して：2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
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