強いメンタルを育むには？｜石井美保の美になる話。vol. 28

石井美保の美になる話。

画像をもっと見る

読むだけで、昨日よりちょっとキレイになれる。石井美保さんの注目の連載、第28弾です。

強いメンタルを育むには？

白トップス￥31‚900、スカート￥36‚900（フィルム〈sov.〉）　その他／スタイリスト私物

逆境に打ち勝つ強いメンタルへ自分をもっていくクセをつける

突然ですが、私は周囲から「武士」と呼ばれています（笑）。SNSでも「石井さんの強さや武士道に憧れます！」と言っていただくこともよくあり、皆さんの強くなりたい願望も感じています。

さて、私の“武士道”ですが、当然、生まれもった性質ではありません。親からの教育が根底にありますが、逆境やピンチにひとりでも立ち向かうためのノウハウや、他人から学んだ知恵をどんどん身につけようとし続けた結果、47歳となった今「武士 of 武士」になったというわけです。私も30代までは、ぴーぴー泣いたり、くよくよと気にしたり、全然武士じゃない弱い一面もありましたよ。

では、どうやってメンタルを育むのか？のヒントは、強いメンタルといえばで思い浮かぶトップアスリート、大谷翔平選手や羽生結弦さんのあり方から。彼らは元々メンタルが強いのではなく、成功するために強いメンタルをキープするコツを知っている人たちだと思うんですよね。人間誰しも弱い部分は必ずありますが、それを表面に出さず、自分の中でどう打ち勝つのか、そのための自分なりのジンクスやルーティンを身につけているのだと思います。土壇場の局面でどういうメンタルへ自分をもっていくべきなのかを知っていて、それを繰り返しトレーニングすることで、とんでもないプレッシャーに打ち勝ち、世界で結果を残す強さにつながっているはずです。

さて、私自身は「ヤバいぞ」というピンチに陥ったら、そのことを頭の中に置かないようにしています。「ああなって、こうなって…」と最悪のシナリオを思い描く程、パニックに陥って適切な道が見えなくなりますし、現実もきっと悪い方に引っ張られてしまうから、不安なとき程、「大丈夫」というプラスの現実を思い描くクセをつけています。同じ事態に「ヤバい」とマイナスに考えながら立ち向かうよりも、「大丈夫」とプラスに考えながら立ち向かう方が、解決への近道だと思うから。

自分のいる世界を俯瞰すると巨大な敵は小さくなる

嫌な出来事や、人からあらぬことを言われる…私にだってあります。でも正直まるで気にしていないので、「よく平気だね」と周りから驚かれるのですが、それは、「そう思いたければどうぞ」と思っているから。いわれのないことで誹謗中傷するような人も、よく知らないのにそれを真に受けてばらまくような人も、一生関わらなければいいだけのこと。

そうは言っても、敵は強大で「もう私はここにはいられないかも」なんて絶望的に思うこともあるでしょう。でもその巨大な敵は、ほんのひと握りのごくごく小さな存在でしかないんです。スマホで見る地図を思い浮かべていただきたいのですが、自分の周囲にぐっとクローズアップすると、どこもかしこも敵だらけ…なんて思うかもしれません。だけど2本指でどんどんズームアウトして、地域、都道府県、国、世界…みたいにどんどん引いて眺めると画面のゴミくらい小さな点でしかなくなるんです。この視点がもてるようになると、気にするのがばかばかしく思えてきます。

負の要素は頭から追い出し、土壇場で力を出せる強さを

人生という限られた時間の中、人の粗探しをしてSNSで嫌なコメントを書き込むという行為は、人生の大切な時間をすり減らしているだけ。それに対して「なんでこんなことを言うの…」なんてこちらが考えて落ち込んだり悩んだりして時間を割くのも無意味でもったいないこと。

先述のとおり、ピンチの際、どうしようと悩んでも良い結果は生まれません。また、人からの悪意に「なんで…」と考えても時間の無駄です。だから、負のテーマに対しての議論はいっさいやめること！経験上、「きっと大丈夫！」なことは実際本当に大丈夫ですし、避けられない負の経験は乗り越えたことでさらに自分を強くするためのチャンス。ピンチを経験せずして強い人にはなり得ませんから。

もちろん私もまだまだ修行中ではありますが、メンタルやコンディション、周囲のノイズ、自分にとって負の要素になることは頭から除外して、ここぞというときに強く、真価を発揮できる人間人はその強さに惹かれ、励まされ、力をもらえます。私もそんな、強く魅力的な人になりたいと思っています。