美容家・石井美保さんがやめて良かった習慣とは?|石井美保の美になる話。vol. 22
読むだけで、昨日よりちょっとキレイになれる。石井美保さんの注目の連載、第22弾です。
vol.22|やめて良かった習慣とは?
他人に迷惑がかからないことで、自分で自分に負担をかけているような考え方や習慣、クセならば試しにやめてみると、想像以上にラクになれる
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今のライフスタイルに合わない慣習はやめるのもひとつの手
まず最初に思い当たるのが年賀状かも。会社からは今も出していますが、私個人での年賀状はペーパーレス化が進むよりもずっと前にやめました。私は凝り性なので年賀状のデザインもかなりこだわっていましたし、宛名もすべて手書きしていました。ただでさえ忙しい年末に、正直これは大仕事すぎました(笑)。さすがに年賀状をやめた最初の年、謎の罪悪感がありましたが、「今年、年賀状どうしたの?」なんて誰からも聞かれなかったので、別にやめて良かったんだ、と。
年末シリーズでいうと、大掃除もやめました。せっかく頑張って掃除をしてもそのキレイな状態を私は数日しか維持できないから。その分、日々できるところだけちょこちょこっと部分的に片づける。それの積み重ねで案外全体的にキレイな状態を保てるんですよね。年末に一気に全部はしんどいしストレスだけど、毎日5分、ちょこっと掃除くらいなら気分転換にもなりますしね。
後は年越しそば。そばって、あまり消化が良くないのに、夜遅くにどうしても食べなきゃいけないのかな? とずっと疑問だったんですよ。もちろん年賀状や大掃除、年越しそばも新しい年を迎えるに当たっての日本の古き良き慣習だとは思いますが、今の家族のあり方やコミュニケーションツールの変化からすると無理にこれに則る必要もないかな、と思うんです。実際私は、これらを全部やめたら、忙しい年末に少し時間の余裕ができて、むしろかつてより心穏やかに新しい年を迎えられるようになったと思います。
「いつか」「かもしれない」で物に囲まれるのはやめました
あと私、元々のコスメ好きと職業が相まって、行きすぎたコスメ収集グセがあるんですが、使用期限がとっくに過ぎていて、到底肌にのせることができないコスメでも「いつかきっと、何かの役に立つかもしれない」といつまでも大事に保管していたんです。で、いざ「懐かしのあのコスメは…」と探そうと思うと、家の中を捜索するよりもネットで検索した方が圧倒的に速い(笑)。なので、無尽蔵にとっておくのをやめて、潔く処分することにしました。
洋服も同じで、全く着ていないのに「いつか着るかもしれない」というものをいつまでもとっておくのはやめて、身近な人にお譲りすることにしました。コスメも洋服も今のところ「手放さなければ良かった…」と後悔したことは一度もないですね。もち物を手放すと、物理的なスペースはもちろんのこと、記憶からも消せるので頭もすっきりするんですよね。
思えば昔から度を越した心配性なんだと思います。かつて『ノストラダムスの大予言』という、地球が滅ぶといわれたその日、私は試験があったのですが、もう2度と家族に会えなくなるかもしれないからと試験を休もうとしました(笑)。もちろん親に却下され、その分、両手に抱えられるだけの家族の思い出の品を持参して試験に行ったものです。
旅行に行く際も「何か不測の事態があったらどうしよう」と、良かれと思ってあれもこれも詰め込んで、出発の時点でいつもスーツケースはパンパン。コスメもミニサイズではなく「現品の方がテンションが上がりそう」という謎のこだわりで一式持参するのですが、結果、旅行先で見つけて購入した未知のコスメをさっそく試し、持参したコスメの出番は皆無…。もちろん旅先でお土産なんかも買うわけですから、行きも帰りもとにかく大荷物。荷物を運ぶだけでぐったりと疲れ果てるので、もういい加減に「かもしれない」で余分に荷物をもっていくことはやめました。唯一どうにもならないのが、コンタクトレンズかな。度数のこともあるので、究極これだけは忘れなければ後はなんとかなる! と高を括るようになって、旅行がすっごく楽になりました(笑)。
悩んでも結果は良くならない。だから悩む時間もやめました
かつては何かトラブルがあると、とことん悩んで悩み切るクセがあって、「人は悩んでこそそれを乗り越えられる」なんて思っていました。でも実際、なるようにしかならないし、私がいくら悩もうが悩まなかろうが、結果は大して変わらないということに気づいたんですよね。なので心配しすぎで悩むことはやめました。その時間をほかのことに充てて有効活用できるので、これは本当にやめて良かったなと思います。
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Profile
石井美保さん
美容家、トータルビューティサロン『Riche』オーナー。自身の経験や確かな技術に基づく美容法が多くの女性に支持される。プロデュースしたカラコン『ルミエユー』が絶賛発売中。
『美的』2023年6月号掲載
撮影/天日恵美子 ヘア/Ruri(air) スタイリスト/青木宏予 構成/村花杏子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。