【美のプロ座談会】2021年読者が選んだベスコスを徹底解説！｜美のプロたちが読み解きます

2021年の美容、総まとめ！「読者が選ぶ」年間ベスコスの結果から、今のトレンド、美容の気分、未来への期待が見えてくる！

読者＆賢者ベスコス2021、まるっと読み解きます！

読者と賢者、似て非なるベストコスメの裏舞台がある

スキンケアやメイクといったジャンルを問わず、コスメが開発される背景には必ず、そのブランドがもつ長年の研究成果をはじめ、開発者やアーティストたちのこだわりなどが詰まっています。そして、その情報は新製品発表会などを通して、美容賢者たちに伝えられます。けれども悲しいかな…ものすごくワクワクする情報でも、さまざまな理由から一般には公表されないことも。『美的』で年3回発表される「美容賢者が選ぶベストコスメ」は、製品の使用感や効果効能のほか、そんな知られざる魅力も選考基準に含まれているといっても過言ではありません。最新の皮膚科学研究やトレンドも含めて読者の皆さんへお届けしたいがゆえに、選考対象が決められた期間内に発売された新製品に限られているのも特徴。

対して、「読者が選ぶベストコスメ」は、新旧コスメの実力一騎打ちのランキングをチェックできるのが面白いポイント！効果効能や仕上がりはもちろん、コスパも大きな選考基準。それぞれのベストコスメの特徴を把握すれば、もっと賢く楽しくキレイになれるはず。

ここが魅力！ 読者が選ぶ編

2021読者が選ぶベストコスメを、読み解きます！

肌あれケアできるものがスキンケア部門を圧巻！

北川　「’21読者が選ぶベストコスメ」のランキング結果を見て、感じたことはありますか？

天野さん　スキンケア部門の結果を見ると、マスク生活が2年目に入った年は、前の年よりも乾燥やくすみ、ゆらぎなどの肌あれにみんながより悩んでいて、それに対応できるアイテムが選ばれていると思いました。

ナディアさん　そうですね。シートマスク編1位の VT CICAデイリー スージングマスク は、鎮静効果が期待できるツボクサエキスが主成分。これがまだ韓国でしか買えなかった頃、私は現地でまとめ買いしていましたよ！

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北川　へぇ～。私は キュレルの潤浸保湿フェイスクリーム が、肌あれしたときの常備薬。

＼マスクあれにも活躍する処方／

北川　オイル編では度々1位だけど、 HABAのスクワランオイル も、肌あれニーズで人気が加速している気がします。

北川　そうですね。あと、アイケアをちゃんと始めた人が増えた印象も受けました。

ナディアさん　私もマスクから上がる呼気の影響で、目元の乾燥やシワっぽさが今年になってから急に気になり始めました…。

北川　ナディアさん世代も！？だからかな？アイケア編1位は なめらか本舗のリンクルアイクリーム N 。今年初登場ですが、ピュアレチノール配合で価格はなんと千円台！

＼ファーストアイケアに◎な価格／

ナディアさん　すごい！まだ本気で悩んでいない人も、その価格ならアイケアを始めやすいですね。

天野さん　アイケアは本当に早く始めた方がいいですよ。親心…。

北川　優しい（笑）。あと、スキンケア市場は今年、名品のリニューアルラッシュでしたね。コスメデコルテにHAKUに、美容賢者の年間ベストコスメに選ばれていたヘレナの美容液だったり…etc．

ナディアさん　 コスメデコルテのリポソーム アドバンスト リペアセラム は、29年ぶりの大改良。ブランド側としてはかなりのチャレンジだったと思いますが、総合1位に輝きましたね！

北川　本当にすごいよね。保湿力の向上はもちろん、バリア機能の強化が加わったのも今の時代に合っています。使うと使わないでは大違いの1本なので、未体験の『美的』読者さんはぜひ試してみて。

ナディアさん　 HAKUの美容液 もリニューアル後、さらにファンを増やしている気が！

北川　私も含め、多くの美容賢者が「1本使い切る頃には、肌全体のトーンもシミも明るくなっていると言っていたことが、印象に深いアイテムです。今後のスキンケア業界にさらなる期待がもてる、圧倒的な効果効能でしたよね！

メイク部門は引き締まりすぎないカラーに集中！

ナディアさん　先程、天野さんがおっしゃっていた“マスク生活2年目”で思い出しましたが、メイクは年前半から優しい印象やヘルシー感を求める傾向が高まりましたよね。

天野さん　確かに。アイシャドウはブラウン系、アイブロウはこげ茶、マスカラやアイライナーは黒といったこれまでの定番メイクだと、目元だけが露出するマスク生活では、ちょっとキツい印象に見られがち。そんなメイクバランスの変化が、読者が選ぶベストコスメのメイク部門の結果にも現れているね。

北川　 ウズのアイライナー も以前から人気だったけれど、昨年ノミネートした色はブラウンブラックでした。今年はより透け感があってなじむグレーが1位に。これは使いやすくて以前から大好きなカラーです！

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＼溶け込んで拡張する透けグレー／

ナディアさん　グレー、いいですよね～♪私が“『美的』読者さんは本当に美容感度が高いな～”と感動したのは、 今年発売されたSUQQUのオレンジブラウン系アイパレット が1位になったこと。ちなみに、今日の天野さんのアイメイクにも使いました。

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＼こじゃれたベーシックカラー／

天野さん　これいいよね。ナディアさんはこのアイパレットのどんなところが、『美的』読者に評価されたと思いますか？

ナディアさん　まずは、右上のカラーがグレージュなところ！普通はもっと濃いブラウンか中間色がセットされそうですが、ここがグレージュなことで、マスク生活の目元で求められる優しさやヘルシー感が加わるほか、毎日使えるけれどおしゃれな印象も手に入るんです。粉体がきめ細かく、目元にハリ感が生まれるのも個人的には好きな理由です。

北川　SUQQUの右上のカラーもそうだけれど、最新のくすみ色は自然体で美しい彫り感が出るのがいいところ。“生まれつき美人顔”を作りやすいというか。

ナディアさん　ブルベ、イエベといった肌色を問わないところも、くすみ色の魅力だと思います。

「肌色を問わず似合い、おしゃれも美人度も上がる。くすみ色を味方につけると、いいことたくさん」
―――――ヘア＆メイクアップアーティスト・輝・ナディアさん

天野さん　そういえば、 ローラ メルシエのチークカラー、06番のチャイ も以前から人気色だけれど、絶妙なくすみ色ですね。

＼目力も高まる！？くすみチーク／

北川　これは定番人気カラーですが、昨年はノミネートしなかったんですよね。くすみ色ブームに乗って再熱したのかな！？

ナディアさん　それもあるかもしれませんが、チャイの最大の魅力は“チークなのに目力が出る”ところだと、個人的には思っています。涙袋の下から小鼻のわき辺りにかけて広め＆中心寄りに広範囲へ入れると、アイメイクとの自然な連携が生まれて目元がひと回り大きく見えるように。本来ならば子供っぽくなりそうな入れ方ですが、くすみ色だから甘くならず、今求められている優しくてヘルシーな雰囲気に。その事実を私に教えてくれたのが、“チャイ”なんです。

北川　素敵なストーリーがあって、ちょっと感動しました。

天野さん　マスクへの色移りを避けてチークレスにする流れもあったけれど、’22春新色は各ブランドからチークがたくさん発売されるし、マスクを少しでも外したとき、頬に血色を宿していた方が絶対美しく見えます。

ノーファンデーション派のままだと、古くさい顔に！？

北川　最後はベースメイク部門。スキンケアとメイク部門はランキングがけっこう変動していたのですが、ベース部門は安定傾向。下地編は1位が ラ ロッシュ ポゼ だし、 SUQQUの諭吉ファンデ 、 コスメデコルテのフェイスパウダー 、 ディオールのコンシーラー 、 セザンヌのハイライト も昨年と変わらず、各ジャンルの1位に輝いていました。

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ナディアさん　今日の天野さんのメイクに、SUQQUの諭吉ファンデを使っています。このファンデーションは時間がたってもくすまない点が本当に優秀！いつもはワントーン明るい色を選んで変色対策をしていたけれど、SUQQUなら肌色とぴったりの色を選んでも、夜までお疲れ顔に見えないんです。

天野さん　SUQQUは来春発売のリキッドファンデーションも、美容賢者の間で早くも話題だよね。

北川　そうですね。ラ ロッシュ ポゼのピンク下地は、敏感肌対応＆トーンアップ効果で、読者人気は当然実売数もすごく伸びていそうな予感。

天野さん　 マキアージュのパウダリーファンデ や ランコムのリキッドファンデーション も、相変わらずの人気ですね。この2品はどちらかというと端正な仕上がり。昨年は一時期、ノーファンデーション派も増えていたけれど、肌作りからメイクを楽しむ風潮が戻ってきているようで安心しました。

ナディアさん　そうですね。マスクを外す日が突然来てもおじけづかないように、『美的』読者さんにはスキンケアもメイクもベースメイクも磨きをかけていただきたいです。

北川　本日は貴重なお話、ありがとうございました！

「マスクあれは深刻化しているけれど早い段階からのアイケア意識が高まったことは、うれしいことです」
―――――美容家・『美的GRAND』編集長・天野佳代子さん

左から
本企画担当・美容エディター 北川真澄
今回を含め、読み解き企画を担当するのは今年で3回目。“面白かったです！”と言われると安心します（笑）。

美容家・『美的GRAND』編集長 天野佳代子さん
本誌連載企画美容家・『カヨッキズム』をもち、別名は〝奇跡の64歳〟。『美的』のインスタライブに出演する度、注目の的。

ヘア＆メイクアップアーティスト 輝（ひかる）・ナディアさん
メイク技術はもちろん分析力にも優れ、細かい解説が必要なメイク企画もお手のもの。Three PEACE所属。

※価格表記に関して：2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。