メイクHOW TO
2021.8.8

美容ジャーナリスト 永富千晴さんの語るトムフォード ビューティの名品コスメ

さまざまな話題のアイテムを毎シーズン紹介してきた『美的』も早いもので発刊から20年。新製品が生まれるたびにワクワクしてきましたが、その中でも「やっぱりこれはすごい」「何回リピートしても手放せない」と、スタッフやヘア&メイクさんが愛し続けている“名品”があります。今回は、常に進化しながら私たちの心をも彩ってくれた「メイクコスメの名品」を厳選!編集部を唸らせたコスメを、美容賢者たちの紡ぐ、美しい言葉と共にご紹介します。

名品/トム フォード ビューティ アイ カラー クォード

目元に色気を宿し、肌までも美しく。それが虜になる理由

202105gp200-6
シックから印象的なルックまで自在に操れるパレット。トム フォードならではのひねりのある色合わせは“ひとつ使ってみたら、全色集めたくなる”というコレクターが続出。ベストコスメにも選ばれた人気の31(写真)は、女性らしさを引き立てる赤みを差すベージュ〜ブラウン。
全17色 ¥10,340
アイ カラー クォードの詳細・購入はこちら

綴るのは美容ジャーナリスト・永富千晴さん

名品といわれるコスメには、3つの要素があると考えます。ひとつは、使うことで確実に新しい気づきを与えくれること。ふたつ目は、それが新しいベーシックになること。3つ目は、心に響くこと。アイ カラー クォードが瞬く間に名品といわれるようになったのは、この3つの要素にプラスして今までになかった「エロティシズム」にドキリとさせられたからでしょう。

例えば31番は、限りなくブラウンに近いのに、ローズのニュアンスももち合わせた美しいくすみ色。4色のうち3色がシアーマットで、1色のみ繊細なラメが施されています。一見地味に見えますが、まぶたに色を重ねていくと、まるでオーガンジーやレースを重ね合わせたときのような透け感にドキリとさせられます。アイシャドウとして色を纏うというよりは、“ムードを纏う”という感覚。肌の色までもほんの少し上気させるような、色っぽさを宿してくれるからたまりません。目元は目元、と考えていた人でもトータルでメイクしたくなる、だからもっとムードが高まる…そんな好循環がこのパレットには仕込まれていると感じます。女性の色っぽさという文化はまだ発展途上の日本。だからこそ、トム フォードのパレットがスター的存在になるのでしょう。

『美的』2021年5月号掲載
撮影/魚地武弘(TENT/静物) スタイリスト/平田雅子 構成/越後有希子、松村有希子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事