食欲が失われがちなときこそ手料理。夏に持久力を上げる食のコツ|美的GRAND
食欲が失われがちなときこそ手料理。パパッと作ってもりもり食べる!暑さに負けない「美容持久力」を上げるメソッド、「食べて持久力UP」について料理家・植松良枝さんに伺いました。
香り高い旬の食材をシンプルに調味すれば食欲もわく

どんなに良い美容液も、旬の食材でヘルシーに作られた料理にはかないません。体の中からダイレクトに栄養素を補ってくれる、食事の力は偉大。それを自ら証明しているのが、いつもアクティブに輝いている料理家、植松良枝さんです。
「旬の食材は栄養価が高く、味も良く、その時季の体に必要な機能を備えています。そのポテンシャルを生かし、シンプルに調理していただくのが、最も体に良いと思っています」と、四季折々の食材をたっぷり使ったレシピを提案しています。
暑さで食欲や料理をする気力が失われがちな夏はどんなものを食べたら良いか伺うと、「手間をかけなくて良いので、パパッと作ること。自分で調味した素材の味がわかる料理は、食欲がわきます」と植松さん。
「暑い国の料理の知恵を取り入れたり、しょうがやスパイスなど風味のあるものを使えば、食も進みます。また、発酵食材を取り入れると栄養価が上がり、味もうまみが増します」
究極に簡単で食欲が増す、夏のレシピを教えていただいたので、ぜひトライしてみて。
植松流・夏に持久力を上げる食のコツ
【1】気合を入れずパパッと作る
「生野菜に調味料を合わせて添えるだけでも立派な料理です。簡単でも家庭で作ったものを、食のベースにしましょう」
【2】スパイスやハーブを日常に
「タイやインドなど暑い国の料理には、スパイスが多用されていますよね。ピリッとした風味は、食欲を増進させてくれます」
【3】発酵食品を取り入れる
「発酵によってさまざまな栄養素が増えている食材を使うだけで、シンプルな調味でも奥深い味わいになり、栄養価も上がります」
【4】食べたいものが今、体に必要なもの
「体は足りていない栄養を必要とするので、今これを食べたいという感覚を大切にすると、自然と栄養のバランスがとれるはず」
植松良枝さんに教わる暑くても作りたくなるメニュー
切って重ねて煮込むだけ、混ぜるだけ、火を使わず作れる…など、暑い日でもやる気が出るミニマムな調理法で、栄養価が高くおいしいレシピを考えていただきました。
作り置きして味変も楽しみに 豚肉と夏野菜、キムチの重ね煮

「すべての材料を鍋に重ね入れて、短時間煮込むだけ。キムチの風味が調味料に。時間がたってもおいしさそのままなので、たっぷり作り置きするのがおすすめ。温め直すときに納豆を加えたりして、味変も楽しめます」
【材料】(2~3人分)
長ねぎ…10cm
ズッキーニ…1本
トマト…中1個
豚薄切り肉…150g
キムチ…2/3カップ
煮干しだし…1カップ
しょうゆ…小さじ2
【作り方】
1.長ねぎは斜め薄切り、ズッキーニは半月薄切り、トマトはくし形に、豚肉は食べやすく切る。
2.鍋にズッキーニを半量敷き、豚肉、長ねぎ、キムチ、トマトの順に半量ずつ重ねる。残り半量も同じように重ね、煮干しだしを回しかけ、蓋をして中火で沸騰してから7~8分煮る。
3.仕上げにしょうゆを加えて味を調える。
かけるだけで食欲がアップ プリックナンプラー

「タイの食堂のテーブルに置いてある調味料を真似て、ナンプラーに青唐辛子を漬け込んだもの。辛さの中にうまみがあります。目玉焼きや蒸し鶏にかけて。冷蔵庫で1か月程度はもちます」
【材料】(4人分)
青唐辛子…3本程度
ナンプラー…1/2カップ
【作り方】
青唐辛子を小口切りにする。小瓶に詰め、ナンプラーを加えて1日以上漬ける。
しょうがを野菜のように食べる 谷中しょうがみそ

「夏バテ防止食材のしょうがは、隠し味でなく野菜のように使ってたっぷり食べたいもの。谷中しょうがや新しょうがを切って、オリーブ油とみそでいただきます」
【材料】(2人分)
新しょうが…3本
好みのみそ…大さじ1/2
オリーブ油…小さじ1
【作り方】
新しょうがは縦に半分に切る。豆皿にみそとオリーブ油を入れ、新生姜をつけながらいただく。残った茎は刻んでハーブティーに入れたり、芯のやわらかい部分をスムージーに活用。
火を使わずに作る 夏野菜のタブレ

「タブレとは、中東発祥のサラダのこと。刻んだ生野菜と粒状のパスタ・クスクスをお湯で戻したものを、酸味とオリーブ油でさっぱりと味つけします。火を使わず混ぜるだけなので、暑い日でも抵抗なく作れます」

【材料】(2~3人分)
クスクス…1/4カップ
熱湯…1/4カップ
オリーブ油…小さじ1/2
とうもろこし(生)…1/2本
きゅうり…1本
ピーマン…小2個
ミニトマト…10粒
ハム…2枚
レーズン…大さじ2
【A】
オリーブ油…大さじ1
酢…小さじ2
塩…小さじ1/4
【作り方】
1.クスクスをボウルに入れ、熱湯とオリーブ油を加え蓋をして5分ふやかし、ほぐす。
2.包丁を使ってとうもろこしの実を芯からそぎ落とす。きゅうり、ピーマン、ミニトマト、ハムはすべてとうもろこしと同程度の大きさに切り、すべてをレーズンと一緒にクスクスのボウルに加える。
3.Aを加えて調味し、冷蔵庫で冷やす。
混ぜるだけの 甘酒ラッシー

「暑さが続けば、水分を補って体内の熱を下げるための冷たい飲み物も必要です。甘酒とヨーグルトなら栄養価が高く、柑橘の酸味を加えれば疲れ対策にも」
【材料】(4人分)
甘酒(ノンアルコール)…1カップ
ヨーグルト…1カップ
季節の柑橘類…くし形1切れ
【作り方】
甘酒とヨーグルトを混ぜ、器に注ぐ。柑橘類の果汁を搾り入れ、そのまま混ぜずに風味を楽しみながらいただく。
【Column】休息のプロ・加藤浩晃先生に教わる疲れない戦略的食べ方
「食事をおろそかにすると、疲れが抜けなかったり体調をくずしてしまうことがあります」と、医師の加藤浩晃先生。医師の視点で、日々の疲れをリセットするために有効な食事のとり方を教えていただきました。
朝食をおろそかにしない
「朝食で必要な栄養を補うと、日々のパフォーマンスが上がります。私は卵料理とみそ汁、玄米や雑穀ごはん、野菜ジュースをとっています。前日に会食があったり食欲がない朝は、ビタミンB群をとれるバナナと、プロテインドリンクを」
たんぱく質を1日50~60gとる
「意識しないと不足しがちになる栄養素が、たんぱく質。体重1kg当たり1g程度が摂取量の目安です。体のあらゆる組織を作る材料となるので、3食でまんべんなくしっかりとりましょう」。特に夏は食欲が落ちて不足しがちになるので意識を。
毎日同じものを食べ続けない
「同じ食材や食品を食べ続けていると、とれる栄養素が傾りがちです。多彩な食材をとることは、腸内細菌の多様性にもつながります。四季折々のさまざまな食材を取り入れて、体のバランスを整えましょう」
体にいい油をとる
「全身の細胞を包む“細胞膜”は脂質から作られているので、油をとることは体に必要です。ただし、油の質は見極めて。オメガ3系脂肪酸を含む青魚、オメガ9系脂肪酸を含む菜種油やオリーブ油、中鎖脂肪酸を含むMCTオイルがおすすめ」
硬水でミネラルを補う
夏は大量にかく汗でミネラルが流出しがち。「今、土壌の変化により、野菜に含まれるミネラルの量も昔より減っています。ミネラル補給には硬水をとるのも良い選択肢です。カルシウムやマグネシウムが豊富なものを意識して選びましょう」
植松さんの料理教室&ショップとカフェ

撮影を行ったのは、東京・世田谷のカフェ「moderato on the green」。植松さんがカフェのメニュー考案を行っています。植松さんが料理教室「日々の飯ままごと事」を行うキッチンと、キッチンツールのショップ「etepapa」が隣接。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。