綾瀬はるかさん・ファーストサマーウイカさん・松本穂香さん、ミニスカの撮影中に欠かせなかったアイテムは?映画『ファーストボイス』インタビュー【♯美的エンタメ部】
日本初の「ハラスメント裁判」に挑んだ型破りな弁護士たちの実話に着想を得た痛快リーガルエンターテインメント、映画『ファーストボイス』。今回、時代の“常識”に立ち向かう弁護士・朝日道子役の綾瀬はるかさん、提訴を相談する上原恵役のファーストサマーウイカさん、新人弁護士の藤野栞役の松本穂香さんに、映画のことや美容のことまで『♯美的エンタメ部』でインタビューしました!
三者三様のキャラクターがバブル期を生きる
ーー映画『ファーストボイス』の脚本を読んだ第一印象から教えてください。

綾瀬 私が演じている朝日道子先生の人柄がすごく好きだと感じました。損得だけではなく、原告の方の心に寄り添う弁護士です。いつもニュートラルに「なんとかなるわよ」と前向きで、人の心を軽くすることができる朝日先生が奮闘する脚本という第一印象でした。
ウイカ 私が生まれた1990年頃は、まだ世の中はこういう考え方だったのだと、まずショックを受けました。私が演じている上原恵は、どういう理不尽な扱いを受けたのか、内容を知れば知るほど、彼女が最初に声をあげたことがどれほどすごいことかと感じて。第一歩を踏み出した人のエネルギーが画面を通じて、現代を生きる男女問わず、万人にきっと力を与えられる作品です。
松本 私も男女関係なく、いろいろな方に刺さるメッセージが込められている脚本だと思いました。どこかトゲトゲした現在の世の中で、あらためて一人ひとり見つめ直さなくてはいけないものがあるように感じていて。映画は少し前の時代を描いていますが、今だからこそ、みなさんに届いてほしい作品です。
ーー朝日弁護士は育児をしながら難しい裁判に挑む信念の強い女性、恵は男尊女卑の強い時代に闘う女性、栞は最初どこか他人事ながら職場で嫌な目に遭い変化していく新人弁護士です。三者三様のキャラクターとなりますが、どんなことを大切に演じていましたか?
綾瀬 朝日先生は3人の子どもがいる母親ということで、衣装合わせのときにどんな抱っこ紐がいいかと選んでいたとき、「この先生すごいな」と実感しました。育児をしながら弁護士としても仕事をしていて、本当にかっこいいです。昭和の時代、女性は会社でお茶汲みだけをやる、結婚してすぐ辞めるから腰掛けだ、と思われているような状況だとお聞きして。そんななか、朝日先生は弁護士事務所を立ち上げて、自分の道を歩き、したいことや思ったことはすべてやる芯の強さがあります。
朝日先生の夫・秀一郎(演:迫田孝也さん)も最初は妻に非協力的だったので、どういうふうに時間をやりくりしていったのかと考えながら演じていきました。当時にしては画期的な描写として、自分の事務所だからこそできることですが、弁護士事務所に赤ちゃんのベッドを置いたりと、朝日先生は時代の先駆者という一面もあると思いました。

ウイカ 恵は被害者として声をあげ、最初は不当な扱いを受け、「仕事を奪われ悔しくて悲しい」「これはおかしい」と、自分のために立ち上がります。弁護士の先生や支援団体の方などが集まっていき仲間が増えるのですが、逆にどんどん孤独を感じてしまう。自分のために動き出したことで、周りの人も応援してくれますが、自分よりも大義みたいなもののためにみんなは頑張っていることに気づいて。私が被害者なのに、みんな誰のために闘っているの? と疑心暗鬼になる瞬間が理解できました。
そんな恵自身も多くの人々から共感や励ましの手紙が届いて、この闘いを勝つことは私だけを救うのではなく、弱い立場の人たちの線路になっていくとわかったときの変化を大切にできたらなと思いながら演じました。
松本 栞は、最初はずっと「私は私」「先生は先生」というように周りを遮断しているのかなと。なので、最初はキリッとすることを自分の中で意識していて、そこからだんだんと周りから影響を受け取れるようになり、変わっていきます。遮断していた栞がちゃんと周りを見るようになり、「この人はこういう人なんだ」と、成長していくところは、自然と意識して演じていました。
ーー演じた役柄とご自身で似ている部分や共感するところはありますか。
綾瀬 マイペースなところは似ているのかなと思いました。
ウイカ 朝日先生のキャラクターは、綾瀬さんの当て書きという噂でした! 第三者からの綾瀬さんのイメージと、私もすごく重なる部分があると思っていました。撮影以外でも物語の中でも、すごく頼りになる方。そして、恵と自分自身の共通項というと、「傷ついてもいい、泣き寝入りはしたくない」という考えだなと。朝日先生のところに行って、恵がそう訴えたときのセリフでもあるのですが、私は日々それを念頭に置いて生きています。
綾瀬 それは当て書きじゃない!?
ウイカ 私も(笑)!?
松本 ははは(笑)。

ウイカ むしろそこまで声をあげなくていいよ、と周りが思っているときも、声をあげてしまうところが似ていて……。
綾瀬 やっぱり当て書きだね(笑)!
ウイカ (笑)。でもそう思えるほど恵の気持ちがわかりました。何かあっても我慢してしまう人が多いかもしれないのですが、一歩踏み出す恐怖を超えるほど、苦しみや悔しさがあったのだろうなと共感しました。強いと思っている人でも、会社や社会にぐっと糾弾される瞬間がある。立ち上がれない人に、「大丈夫よ」と力になれるキャラクターなので、そこが伝わると嬉しいなと思います。
松本 栞の初対面の人に対してもハッキリと思ったことを言うところは似ていないのですが、身近にいる人にはちゃんと言うときは言う部分、そんなところは近いのかもしれません。共通点といえば、頑固なところでしょうか。それ以外は、栞ほど私は自分に対して自信がないです。「能力を買われたからですよね?」というセリフがあるのですが、そこまで自分に自信を持っていたら最強だなと思います。
綾瀬「撮影の待ち時間にはたくさんおしゃべりしていました」
ーー撮影現場はどのような雰囲気でしたか。
綾瀬 撮影の待ち時間が多かったので、自然とみんなの待ち場所が一緒で、たくさんおしゃべりしていました。
松本 ウイカさんがいつもみかんを持ってきていて、分けてくれて。ものすごくおいしいみかんでした。
ウイカ 泊まりの撮影が続いていたので、撮影現場で商店街のシーンがあって、そこにおいしい果物屋さんがあって。
綾瀬 そこで買ったんだね?
ウイカ はい。そのみかんをおすそわけしていました。
松本 今もみかんを見ると、ウイカさんを思い出します(笑)。
ウイカ ははは! そんなにおいしかったのなら良かったです!
松本 そういうコミュニケーションはありましたよね。黒ニンニクの話もしていませんでしたか?
綾瀬 撮影現場の近くに銭湯があると聞いて、回数券を買って。泊まりが多く、時間が長かったので、その合間に銭湯に行くメンバーがいたんです。私も温泉に入ったり、みんなもそれぞれ銭湯に行ったり。そこで黒ニンニクを買ったんです。
松本 初めて買ったけど、意外とおいしいという話になりましたよね。
綾瀬 そうだね。どこのご飯屋屋さんがおいしいかという情報交換もしていました。
ウイカ 私が撮影現場で印象的だったのは、ずっと綾瀬さんが絵を描いていらっしゃって……。発端は、綾瀬さんが空き時間に弁護士事務所などで、監督やスタッフさんの似顔絵を書いていたことです。私もずっと視線を感じるなと思ったら、綾瀬さんが似顔絵を描いてくださっていて。
松本 上手なんですよね。
ウイカ それがきっかけで、私もお絵描きしたくなって、法廷のシーンは長い時間待っているときもあるので、私の手帳に絵しりとりをずっと書いて回していました。授業中みたいにこっそりと(笑)。
綾瀬 あまりしゃべると監督に怒られるから。
ウイカ 3人でずっとやっていましたよね。でも、綾瀬さんの出番になり監督に呼ばれたら、長台詞をバーっと言ってまた戻ってきて、絵を描いていて。授業中、当てられてまた戻るような感じで(笑)。
松本 そのプロバージョン!
ウイカ 綾瀬さんの切り替えがすごいですし、一言もセリフを間違えずに帰ってきて、また絵を描くところがすごく面白いなと思いました。
松本 楽しかったですね。
撮影現場で手放せなかったアイテムといえば……

ーーみなさんの美容面についてもお聞きしたいのですが、撮影現場で取り入れていたものなどはありましたか。
綾瀬 疲れたときは、アロマでリラックスしていました。香りのものが好きなんです。
ウイカ 綾瀬さんのそばでお芝居することがありましたが、すごくいい匂いがしていて、「何を使っていらっしゃるんですか?」と聞くと、「お気に入りのアロマがある」と聞いて真似して買いました(笑)。でも、自分で使うとどこか違っていて……。
綾瀬 いや、同じ商品だけど、成分が変わったみたい。
ウイカ そうなんですね!? 私が使うと違ったのではなくて安心しました。
ーー御三方のなかで「ここがキレイだな」とあらためて思ったところはありましたか。
松本 お二人ともキレイです。
綾瀬 (松本さんをじっと見ながら)目が大きい。
ウイカ 私は横から見ていますが、まつ毛が長い。
綾瀬 それに肌がキレイです。
松本 ふふふ(微笑)。
ーー撮影場所で手放せなかったアイテムはありましたか。
松本 モコモコしたレッグウォーマーを履いたりして、足もとを温めていました。
ウイカ 撮影時、衣装がミニスカートにヒールですごく寒かったんです。
綾瀬 みんな足の防寒対策をしていましたね。私は冷え性なので、足の湯たんぽを作ってもらっていました。足が冷たすぎると喉が痛くなり風邪を引くことが多いので、足もとを温めるように気をつけていて。腰に巻くあたたかい防寒具もあったよね?
松本 ありましたね。あたたかいダウンの巻きスカートです。
綾瀬 その後、私も寒いところに行ったので、真似して買いました。防寒グッズをいっぱい持っていたような。
松本 はい。こたつソックスを履いて、レッグウォーマーも履いて、腰にも防寒具を巻いて。
ウイカ 当時の女性は、この冷えとともに闘ってきたんだな、ということも感じましたね。
松本 毎日ウイカさんが持ってきてくれるみかんは、ビタミンCが豊富なのでよく食べていました。
ウイカ 撮影現場ではお弁当が続くので、せめて果物や生鮮食材をなるべく食べられたらなと。
綾瀬 夜、ひとりで魚屋さんに行ってなかった?
ウイカ 行ってました! おいしい定食屋さんにひとりで行って、おいしさを実感していました。
綾瀬 みなさんのおかげで楽しい現場でした♪
PROFILE

綾瀬はるか
1985年3月24日、広島県出身。主な映画出演作:『レジェンド&バタフライ』(23)、『リボルバー・リリー』(23)、『ルート29』(24)、『人はなぜラブレターを書くのか』(26)、『箱の中の羊』(26)。主なテレビドラマ出演作:NHK大河ドラマ「八重の桜」(13)、「義母と娘のブルース」シリーズ(TBS/18~)、「天国と地獄 ~サイコな2人~」(TBS/21)、「元彼の遺言状」(CX/22)。
ファーストサマーウイカ
1990年6月4日、大阪府出身。主な出演作: NHK大河ドラマ「光る君へ」(24)、『花まんま』(25)、『シャドウワーク』(26)。
松本穂香
1997年2月5日、大阪府出身。主な出演作:「この世界の片隅に」(TBS/18)、『みをつくし料理帖』(20)、「嘘解きレトリック」(CX/24)。
Information
映画『ファーストボイス』
https://movies.shochiku.co.jp/firstvoicemovie

2026年10月2日全国公開
お人好しの弁護士・朝日道子(綾瀬はるか)のもとに、職場で理不尽な嫌がらせを受け、大好きな仕事も奪われたという女性・上原恵(ファーストサマーウイカ)が提訴したいと訪れる。それは、会社と上司を相手にした、前例なき「ハラスメント」を巡る裁判。新人弁護士の藤野栞(松本穂香)は「勝ち目がない」と反対するが、朝日は「この裁判は必ず未来に繋がる」と立ち上がる。立ちはだかるのは“常識”という巨大な壁。その最初の一声“ファーストボイス”が、日本社会を揺り動かしていく。
出演:綾瀬はるか ファーストサマーウイカ 松本穂香 峯村リエ 山田真歩 工藤阿須加 水川かたまり(空気階段) / 鈴鹿央士 迫田孝也 酒向 芳 木村多江 筒井道隆
監督:前田 哲
脚本:橋本裕志
音楽:富貴晴美
主題歌:ちゃんみな「History」NO LABEL MUSIC / Sony Music Labels Inc.
製作:「ファーストボイス」製作委員会
製作幹事:日活/テレビ朝日
配給:松竹/ワーナー・ブラザース映画
制作プロダクション:日活/FAB
特別協力:群馬県/ぐんまフィルムコミッション
©2026「ファーストボイス」製作委員会
<綾瀬はるか 衣装>
Plan C、IHNN、KAJA BIJOUX、MARIA BLACK、TOTEME
<ファーストサマーウイカ 衣装>
TAAKK/JOYEUX プリントワンピース 53900円
<衣装 お問合せ先>
JOYEUX TEL:03-4361-4464
<松本穂香 衣装>
BAUM UND PFERDGARTEN トップス ¥26,400、パンツ ¥46,200
DÉHANCHE ベルト ¥66,000
<問い合わせ先>
S&T / エスアンドティ TEL:03-4530-3241
JVAM シューズ 参考商品
<問い合わせ先>
スクウェア・エー株式会社 haruna.sakurai@square-a.com
TEN. / テン イヤーカフ ¥16,500、リング ¥28,600
<問い合わせ先>
TEN. / テン TEL:092-409-0373
Lemme. / レム ネックレス ¥28,600
<問い合わせ先>Lemme. / レム
https://www.lemme.tokyo
※その他スタイリスト私物。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。