メイクアップニュース
2019.4.19

エビちゃんにオルチャン…眉で振り返る平成史|2000年代~令和までのアイブロウ変遷

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間もなく「平成」というひとつの時代が終わりを迎えます。この約31年間、時代や文化とともに、メイクやファッションの流行も移り変わってきました。

そこで「美眉アドバイザー」としてセミナーや雑誌で活躍中の玉村麻衣子さんが、2000年代中盤から現在の眉メイクのトレンドについて分析&自らの眉で再現。今回は「令和」の眉トレンド予想も必見です!

※年齢層やお住まいの地域によっても流行ったメイクが異なるかと思いますが、今回はその時代を代表する印象的なメイクをご紹介します。

■2000年代中盤
目指せエビちゃん!「明るめ上昇眉」

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2000年代中盤は女性誌『CanCam』で当時モデルを務めていた“エビちゃん”こと蛯原友里や、“もえちゃん”こと押切もえが人気を集めた時代。きれいめワンピースに華やかカラーのカーディガンを羽織るような“お姉さん系コンサバファッション”に身を包む女性が多く見られました。

メイクは“デカ目”に見せるためにアイメイクを盛りまくる“アイメイク至上主義”時代。アイラインやアイシャドウを目のふちを囲むように入れる“囲み目メイク”が人気に。アイメイクを目立たせるように、眉メイクは色を抑えた明るいブラウン。特にライトブラウンやイエローブラウンが人気を集め、自眉を脱色する人も少なくありませんでした。

眉の形は、エビちゃんのようなやや細めで角度のある上昇眉が支持されていました。眉尻はアイブロウペンシルでややシャープに、それ以外はアイブロウパウダーを使用する、ダブル使いで眉を仕上げる人も多数。また、このころから広く注目されはじめたのが眉マスカラ。仕上げに眉マスカラを使用して、眉色を緩和する人が増えてきました。

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■2010年代前半~
第二次韓流ブーム到来「オルチャン眉」

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このころは少女時代、KARAなどに代表される第二次韓流ブーム。チャン・グンソクが出演して話題になった『美男ですね』をはじめ、韓国ドラマも大人気に。同時に韓流メイクも注目を集め、韓国語で「かわいい」を意味する造語“オルチャン”メイクを取り入れる女性も多数。

オルチャンメイクの最大のポイントが眉。淡いブラウンのパウダーで太めにふんわり描いた平行眉が人気に。このあたりから平行眉人気が高まり、上昇眉→平行眉へと眉の角度のトレンドが変わっていきました。眉をふんわりナチュラルに見せるため、アイブロウパウダーメインで眉メイクをする人が増加。アイブロウペンシル、クッションタイプのアイブロウパウダー、スクリューブラシがひとつになった3機能一体型の眉メイクアイテムも発売され、描いた眉をふんわりぼかして仕上げる眉メイクが主流に。

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■2010年代中盤
中村アンがお手本!「直線太眉」が再ブーム

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2014年に大ブレイクした中村アン。彼女のヘルシーでハンサムな雰囲気に憧れた女性が多数。かきあげ前髪や、潮風を感じるラフな巻き髪ロングヘアが人気に。

眉メイクはこれまで人気を集めていた淡ブラウンの明るめ眉から一変、濃く直線的に描いた太眉がトレンドに。眉頭~眉尻までを一直線に描くメンズライクな眉メイクが人気を集めました。

このころのファッションは“きれいめカジュアル”が人気であったことから、合わせるように眉メイクもアイブロウパウダーをメインで使用するカジュアルな仕上がりの眉が好まれました。眉マスカラのカラーバリエーションも豊富になり、眉メイクの仕上げに眉マスカラを使う人がグンと増え、眉色を緩和させて“抜け感”を出すのがトレンドに。

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「流行は20年で繰り返す」と言われていますが、
バブル時代から20年強…太眉ブームが帰ってきました。

■2010年代後半~現在
自眉を活かした「ナチュふさ眉」

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太眉ブームは落ち着きましたが、引き続きやや太め眉がトレンド。特にここ数年は自眉のようなふさっとした質感や、眉の毛並みが感じられる“リアルな眉”が人気。眉にリアルさと立体感が求められる時代に。それに伴い、眉メイクアイテムも多様化。眉マスカラに加え、毛並みを整えたり際立たせたりする透明のアイブロウジェル、一本一本繊細な擬似眉を描き足すことができる筆ペンタイプのアイブロウリキッド等、ナチュラルでふさっとした質感の眉を作るアイテムが続々と発売され、注目されるように。
眉メイクはひとつのアイテムで仕上げるのではなく、眉のお悩みやなりたいイメージに合わせて複数組み合わせて使うのが主流になりました。

アイブロウペンシルの使い方にも変化が。「ラインをひく」のではなく、「毛を一本一本足す」という“ちょこちょこ足し”で自然な眉に見せる使い方が人気に。

また、少し前までは眉頭~眉尻までほぼ太さが変わらない、太く一直線の眉がトレンドでしたが、最近は眉山から眉尻にかけて斜めに下げ、眉尻にややくびれを作るカーヴィーなラインが人気を集めはじめています。

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■「令和眉」は3D&カラーがポイント

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ここからは美眉アドバイザー・玉村麻衣子的、「令和眉」予想です。

今年の春・夏は多くのブランドからカラーアイライナーが発売されており、ブルー、カーキ、パープル、レッド、ボルドー…など色展開も豊富。目元にさりげなくカラーニュアンスをプラスする“カラーメイク”が注目されています。

眉もブラウンという固定観念から脱却する時代に。ナチュラルで立体的な眉メイクは当たり前、さらにカラーニュアンスで様々な表情を楽しむのが最新トレンド。アイブロウペンシル、アイブロウパウダー、眉マスカラなどのアイテムでカラーアイテムを楽しむことができます。

取り入れやすいのはピンクブラウンのアイブロウパウダー。ブラウンよりも女性らしくやわらかな雰囲気になり、肌に血色が感じられるように。

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その他、カーキやオリーブブラウンのアイブロウパウダーは、かっこよく洗練された雰囲気に仕上がるので、ジャケットをはじめとしたハンサムなファッションにピッタリ。

イエローブラウンは眉色を緩和し、やさしく親しみやすい雰囲気に見せてくれるので、カジュアルファッションにもよく合います。

そしてレッドブラウンは色っぽい雰囲気に仕上がるので、浴衣との愛称抜群。

眉用のカラーパウダーはどれも鮮やかに色づくわけではなく、ほのかに色味が感じられる程度なので、普段メイクに取り入れやすいです。是非ファッションやシーンに合わせてカラーニュアンスを楽しんでみてください。
以上、平成の眉メイクのトレンドと来たる令和の眉メイク予想をご紹介しました。時代の移り変わりとともに、眉メイクのトレンドも大きく変わってきました。そしてこれからも、眉メイクはどんどん進化していくことが予想できます。

 

眉は顔の印象の8割を決めるパーツだと言われています。「もう何年も同じ眉メイクしかしていない…」という人は定期的に眉メイクを見直してみてください。眉を変えることで、あなたの“キレイ”も更新されるはず!

tamamura

美眉アドバイザー/玉村 麻衣子
アイブロウの技術者資格保有。国内大手化粧品会社でのメイク講師、美容ライターを経て、現在は眉のスペシャリスト“美眉アドバイザー”として活動中。「骨格や筋肉に基づいたアイブロウデザイン」の提案や、ファッションやシーンに合わせたアイブロウメイクの描き換え法などを、ブログやセミナー、メディアでの執筆活動を通じて紹介している。
著書に『目元で、美人の9割が決まる』(KADOKAWA)、『いつものコーデが見違える!美眉メイク&プチプラコーデの作り方』(株式会社オーバーラップ)などがある。
37歳一児の母、趣味はプロレス観戦。
■Instagram @maiko_tamamura

撮影/アレキサンダー麻美

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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