ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン、始動。コスメで切り開く新たな美の領域|美的GRAND

ラグジュアリーでエレガント、かつ機能的。ルイ・ヴィトンのDNAはビューティー・コレクション「ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン」にもしっかりと受け継がれています。コスメの領域を超えた美しさのスタイル提案――始まりは、ルージュとアイシャドウです。
サテンとマットの2質感が揃うルージュは全55色、リップバームは全10色。スターシェードは854“ルージュ ルイ”と896“モノグラム・ルージュ”。
右上から時計回りに:
ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン アイシャドウ ポーチ ¥75,900
同 ニース ビューティー ¥122,100
同 LV バーム
同 LV ルージュ 各¥23,100(セット価格)
同 トランク リップスティック・ケース ¥443,300
同 LV オンブル ¥36,300(セット価格)
同 LV ルージュ 854、896 各¥23,100(セット価格)
ルイ・ヴィトンのビューティー・コレクションは、実は決して唐突なものではありません。1854年、旅行者のための革新的なトランクから始まり、1920年代には自立した女性のためにメイクアップブラシやパウダーコンパクトなどが収納できるコンパートメントを備えたトランクをデザインしていたのです。
だから、単なるブランド拡張とは少し違うといえます。ルイ・ヴィトンでは、カテゴリーを問わず全てのクリエイションにおいて「旅」をメゾンの基本コードとしていますが、「旅」とは物理的な移動のみならず、人生、新しい価値との出合いをも意味しています。そしてこのコードは「ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン」でも巧みに表現されているのです。
例えば、同時発売されたコスメ専用革小物の数々。上で紹介したもの以外にもモノグラム柄のあぶらとり紙とレザーケース、リップ&アイブラシ セットなど多彩に登場。しかもあぶらとり紙ケースは鏡付き、アイシャドウ ポーチにはミニブラシ2本が内蔵されているなど、旅のお供としての完成度も申し分なし。
4色セットのアイシャドウパレットは全8種、レフィルはパレットごとに販売。スターシェードはルージュ同様、モノグラム キャンバスの誕生年にちなんだ896“モノグラム・ルージュ”。ルージュのレフィル底面に見えるモノグラム・フラワー モチーフは、トランクのロックシステムが着想源。
ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン LV オンブル
右から896、450、150 各¥36,300(セット価格)
同 レフィル ¥13,200
同 ブレンディング ブラシ ¥16,500
同 LV ルージュ レフィル ¥9,900
レジェンドが手がけるデザイン・配色・香り
ルージュもアイシャドウも全てレフィル仕様という作りも見事です。ベルリンを拠点とするインダストリアルデザイナー、コンスタンティン・グルチッチが手がけたケースは、手作業のラッカー仕上げの黒×ゴールドのミニマルな重厚感が美しく、ルージュのレフィル底面にはモノグラム・フラワー モチーフのロックが施され、アイシャドウは1色1色独立した設計。サステナビリティの観点から秀逸なうえ、ルージュの黒ケースとリップバームの白ケースをチェンジしたり、アイシャドウを複数揃えれば自分好みに配色をカスタマイズできるなど、自由度も高いのです。
人との出逢いという点では、ほかに2人の重要人物が制作に携わっています。カラーも含め全体のクリエイションにはパット・マクグラス。ルイ・ヴィトンのバックステージを20年以上も務めるメイクアップ界の大御所です。もうひとりはジャック・キャヴァリエ・ベルトリュード。メゾンのマスター パフューマーを務めるフレグランス界のレジェンドですが、今回、約4年をかけてルージュのために調香しています。
ルージュとオンブル、その圧倒的なサヴォアフェール。これこそがラグジュアリーたる所以で、その原点には常にモチーフとしての「旅」があり、過去の遺産から生み出される新たな価値との出合いがある。そこに私たちは惹きつけられるのです。
●お取り扱いはオンラインおよびルイ・ヴィトン 表参道店、銀座並木通り店、阪急梅田本店2階のみ。
『美的GRAND』2025秋号掲載
撮影/村山千太 構成・文/木津由美子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。