美的GRAND
メイクアップニュース
2022.12.30

アイシャドウを「無難」や「惰性」で塗ることのもったいなさ。【このコスメが、すごい!】美的GRAND

美容エディター 松本千登世さんが厳選したコスメを紹介する人気連載。今回は、なんとなく塗ることが増えたアイシャドウ。でも本当にそれでいいのかな…? 塗ったときの「ときめき」を感じられるアイテムが登場します。

松本千登世が厳選
このコスメが、すごい!【アイシャドウ編】

表情に彩りを添える、まぶたの質感

(右から)
Brand/ アディクション
Item/ ザ アイシャドウ パレット 010
ベルベットのような質感×溶け込むような透明感で、ひとりひとりの個性を美しく際立たせるパレット。スパークル、マット、パールの3つの質感、イエローを中心とした4色でナチュラルながらモダンな表情に。¥6,820
ザ アイシャドウパレットの詳細・購入はこちら

Brand/ パルファム ジバンシイ
Item/ ル・ヌフ・ジバンシイ 08
サテン、ソフトマット、シマー、メタリックの4種のテクスチャー、コーラルからコッパーの計算し尽くされた9色で構成。まぶたに吸いつくようになじみ、内側から色や光を放つ。組み合わせ次第で美しさ自由自在。¥8,360
ル・ヌフ・ジバンシイの詳細・購入はこちら

艶やかな「陰影」

この状況が落ち着いたらと何度も先延ばしにして、気づけば3年。気の置けない仲間4人での再会がやっと実現しました。乾杯をしてそれぞれが奪い合うように会話。その間、実は私、真正面に座ったひとりに目がくぎづけになっていました。彼女がまばたきをする度、表情が変わる度、ほの暗い空間に漂う光がまぶたに集まり、色づいた光がゆらゆらと揺れる……、その残像にどきどきさせられたから。色に染まり、光をまとったまぶたって、なんて色っぽいの!まぶたはこの上なく美しい肌だったんだ。思いもしない、新たな発見でした。

日々「無難」を選び、「惰性」で塗っていた自分が、ひどくもったいないことをしていたかのような気持ちになりました。もしかしたら、アイシャドウは、目を強調するという表面的な目的よりも、まぶたという肌に表情をもたらすことで、心の細かな動きを目に見えるオーラにするために塗るのかもしれない。この日をきっかけに、私はまぶたの肌をもっと楽しみたいと思うようになりました。

この秋、アディクションから誕生したザ アイシャドウ パレットは、どれが自分に似合うだろうとか、どれが日常に使いやすいだろうとか、使い勝手を「考える」間もなく、うわあ、触れてみたい、塗ってみたいと本能が「感じる」美しさです。ジバンシイの人気シリーズ、ル・ヌフ・ジバンシイも、研ぎ澄まされた9色がまるでアートのように配置されていて、これもまた、考えるより感じるパレット。心奪われた1色で染め上げてもいい、その日のひらめきで色や質感を重ね合わせてもいい。塗ることを楽しむだけで、艶やかな陰影をもたらして、ひとりひとりのまぶたを色っぽい肌に変えてくれる。それが見た目の立体感になり、奥行きになり、結果、その人自身が引力を放つのです。冒頭の彼女がそうだったように。

弾む心をまぶたに託すために。アイシャドウという存在に新鮮なときめきを抱いているのです。

 

Chitose Matsumoto
エディター・ライター。航空会社、広告代理店、出版社勤務を経てフリーランスに。美容や人物インタビューを中心に活動。著書多数。

 

『美的GRAND』2022冬号掲載
撮影/シバサキフミト(DONNA) スタイリング/高橋尚美

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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