きな粉の「栄養」と「効能」まとめ｜ダイエット・美容への取り入れ方

香ばしく素朴な味わいが楽しめる食材、きな粉。餅にまぶしたり、スイーツに使われたりすることが多い食べ物です。この記事では、ダイエットや糖質制限などを行っている方へ、きな粉の糖質や栄養素を見ながら管理栄養士がおすすめする食べ方をご紹介します。

きな粉の「糖質」と「カロリー」

きな粉（可食部）10gのエネルギーおよび糖質

きな粉（きな粉／黄大豆／全粒大豆）
エネルギー：45kcal
糖質：1.1g

出典：文部科学省｜日本食品標準成分表2020年版（八訂）

ほかの食べ物（可食部）10gとの比較

出典：文部科学省｜日本食品標準成分表2020年版（八訂）

きな粉はほかの大豆製品に比べると、10gあたりのエネルギーと糖質が高いことがわかります。

きな粉に多く含まれる「栄養素」

きな粉10gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

たんぱく質：3.7g
脂質：2.6g
食物繊維：1.8g

出典：文部科学省｜日本食品標準成分表2020年版（八訂）

大豆を炒って作られるきな粉は水分が少なく、大豆の栄養価が凝縮されています。たんぱく質などの栄養素だけでなく、大豆由来のイソフラボンやオリゴ糖といった機能性成分も豊富な食材です。

たんぱく質

たんぱく質は肌や髪の毛、筋肉、内臓などのもとになる栄養素です。大豆に含まれるたんぱく質は肉類に匹敵するほど質が高いにも関わらず、脂質が少ないです。大豆は、健康的なたんぱく質源であるといえます。

イソフラボン

イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きを持つ成分です。そのためイソフラボンを摂取すると、女性ホルモンの分泌低下が原因である更年期障害や骨粗しょう症の改善効果や、若々しくハリのある肌を保つ効果が期待できます。きな粉の原料である大豆は、イソフラボンを豊富に含む食材です。大豆の加工食品は豆腐・納豆・味噌など数多くありますが、なかでもきな粉はイソフラボンを特に多く含んでいます。

オリゴ糖

腸内細菌のエサとなって善玉菌を増やすことで、腸内環境を整える効果が期待できる成分です。オリゴ糖は糖類の一種ですが、低エネルギーであることも特徴のひとつに挙げられます。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

きな粉には、たんぱく質などの栄養素が豊富に含まれています。しかし、エネルギーが高い点に注意が必要です。またきな粉には、水に溶けにくい食物繊維も多く含まれます。そのため食べ過ぎると腸内で便が詰まり、便秘になってしまうかもしれません。きな粉は、1日に10g程度を目安にして摂取するようにしましょう。

摂取に適した時間帯

きな粉の摂取は、朝がおすすめです。たんぱく質が豊富なきな粉を朝食べると、筋肉量の増加に効果が期待できます。筋肉がつくと基礎代謝が増え、普段の生活でよりたくさんのエネルギーを消費できるため、ダイエット効果が見込めるでしょう。

「朝は忙しくて、きちんと食事を摂る時間がない」という人も少なくありません。そのような場合は、きな粉をかけたヨーグルトを食べたり、きな粉を混ぜた牛乳を飲んだりしてはいかがでしょうか。忙しい朝も、手軽にたんぱく質を摂取できます。工夫して、きな粉を朝食に取り入れてみてください。

きな粉を食べる際の組み合わせ

腸内環境を整えたい人は、きな粉とヨーグルトを一緒に食べてください。ヨーグルトには、腸内で善玉菌になる乳酸菌が含まれています。きな粉には善玉菌のエサになるオリゴ糖が含まれているため、ふたつの食材を組み合わせることで善玉菌を効率よく増やせるでしょう。腸内環境が整い便通がよくなれば、お腹まわりがすっきりして、ダイエットや美容への効果が期待できます。

「美容」への作用・メリット

きな粉に豊富なイソフラボンは、美肌効果が見込める栄養素です。女性は加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少して、肌にしわやたるみができやすくなります。イソフラボンは女性ホルモンに似た働きがあるため、肌の老化を抑えてくれるでしょう。加齢に負けない健やかな肌を保つために、きな粉を食生活に取り入れてください。

＼教えてくれたのは／

管理栄養士

いしもとめぐみ

アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。

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