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2025.8.15

【2025年上半期ベスコス総括】肌で生き方を語る時代にふさわしいファンデーションが登場|美的GRAND

長年、ビューティ業界を確かな目でウォッチ・分析し続けるプロによる特別寄稿。メイクアップアーティスト・水野未和子さんが’25 年上半期のベストコスメを総括します。

メイクアップアーティスト・水野未和子さん「肌で生き方を語る時代にふさわしいファンデーションが登場」

メイクアップアーティスト

水野未和子さん

今シーズンはそれぞれのブランドが打ち出す美しさの定義、美肌の定義、女性像の定義が「ファンデーション」で見えてきたな、と思います。

今までのファンデーションはざっくり言えば「厚い」か「薄い」か。ベースメイクは選ぶ人のライフスタイルが否応なしに反映されるので、例えばクリーンビューティ派が好む「薄づき」のなかには、めちゃめちゃ薄すぎて塗ったか塗らないかわからないぐらいのものもあり、それでは使う意味がほとんどない。肌は決して均一ではなく隠したいところもあるから、ちょっと肌補整したいと思っても薄すぎたら難しい。かといって「厚づき」のものは何でもかんでも隠してくれますが、顔料を多く含むため肌になじまずに毛穴落ちしたり、時間が経った時の崩れ方が汚かったりします。
そこで、スキンケアで肌をどう整えるか、下地に何を使うか、あるいはファンデーションには濡れたスポンジを使う、何度もティッシュオフをするなど、それぞれのファンデーションの利点を残しつつ、いかにその人の肌になじませるかというところに、実はさまざまなテクニックが必要でした。

ところが今季、「厚い」と「薄い」の狭間に位置するファンデーションの細分化が始まったと思います。具体的に挙げればジバンシイの「プリズム・リーブル・グロウ・セラム・ファンデーション」、マキアージュの「エッセンスリキッド EX」、メイクアップフォーエバーの「スーパーブースト スキンティント」。どれもしっかりめにつきながら厚すぎず、ふわっとカバーできる。メイクアップアーティストがかけるべき手間やテクニックがなくても、本当に欲しい肌の補整具合を誰でも手に入れられるようになったのです。

今までのファンデーションとは違い、「練りには練り」「パウダーにはパウダー」といった、その上にのせるコンシーラーやチークのテクスチャーが制限されることもなくなり、ベース作りに広がりがもたらされました。肌はアイデンティティを示すもの、いよいよファンデーションが美容の領域からライフスタイルの領域に入ってきたと思えるのがとても嬉しい。ここを超えられて初めて、赤口紅も今風に付けられる。メイクアップの提案が単なるトレンド提案ではなく、生き方の提案にまでつながってきたシーズンだと感じます。

Written by Yumiko Kizu

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『美的GRAND』2025夏号掲載
撮影/吉田健一(静物) スタイリスト/柿原陽子 撮影協力/Compartment.、AWABEES、UTUWA 構成/北川真澄

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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