大高博幸さんの 肌・心 塾
2010.9.22

大高博幸の美的.com通信(29)試写室便り〜男心を知る、愛と人生を知る…、必見の新作映画×2本

入場料払って映画館で観て、少なくとも決して損はしない新作2本をご紹介します。どちらも主人公は男性。片や中年の大学教授(この人物には、ファッションデザイナーであり、この作品が監督第1作となるトム・フォードの半生が投影されている)、片や18才の音楽好きの若者(あのジョン・レノンの、有名になる前の姿)を中心とした“愛”“苦悩”そして“希望or光明”の物語…。

『シングルマン』(原題=A SINGLE MAN)
愛する者を失った人生に、意味はあるのか。
★詳しいストーリー&キャストetc.は、singleman.gaga.ne.jpでチェックして。
<10月2日から、新宿バルト9、横浜ブルク13ほか、全国順次ロードショー>

誰の人生にも訪れる愛する者との別れ。その時、人はどう生きればいいのか─。
60年代、LA。人生のすべてが詰まった、たった一日の物語。
ヴェネチア国際映画祭で最優秀主演男優賞を受賞したコリン・ファース演ずるジョージは、LA.で英文学を教える大学教授。彼は、16年間共に暮らしたパートナー(マシュー・グード)を交通事故で失ってから8か月、人生に絶望し切っている。かつての恋人で今は親友のチャーリー(ジュリアン・ムーア。美しい!)や教え子が絡んで、突然“今”が輝き始めるのだが…。

淡々とした日々のささやかな瞬間が心にしみいる感動作で、精神的に大人の部類に属すあなたにオススメ。ジョージの服装の整え方や、チャーリーのメークアップシーン(60年代を象徴する、ダブルラインを描くところのビッグクローズアップ)なども非常に興味深い。また、傍役でちょっとしたエピソードに登場するジョン・コルタジャレナ(トム・フォード、トラサルディ、バリー、エトロなどのブランドと契約しているスペイン系のトップモデル)が、ジェームス・ディーン風のルックスで「ナンパしておきながら何もしないの?」とジョージに言うシーンなど、ユーモラスでユニークな要素もあって笑いを誘います。しかし、深刻すぎはしないにしても、この映画は誠実で大真面目。より深みのある大人になっていくために、若い今のうちに、こういう映画を観ておくコトは、とても大切ですよ。

『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(原題=NOWHERE BOY)
歌ってなんかいなかった。愛を叫んでいたんだ。
★詳しいストーリー&キャストetc.は、nowhereboy.gaga.ne.jpでチェックして。
<11月5日(金)から、TOHOシネマズ、六本木ヒルズほか、全国ロードショー>
※オリジナルエコバッグ付き(数量限定)特別鑑賞券発売中!!

愛する人を憎む人生なんて意味がない。そうだろ、母さん。
ひとりぼっちの僕の人生は、ふたりの“母”と共に傷つき、迷い、そして輝き出す─。
こちらは、若き日のジョン・レノンのトゥルー・ストーリー。映画の背景は50年代のリヴァプール。叔母夫婦と共に暮らしていた高校生のジョンが、ある日、実の母が近くに住んでいるコトを知るあたりから、物語は核心に入っていく…。この作品は、ジョン・レノンの物語であると同時に、誰にも共通し共感できる、人生の葛藤のひとつを描いています。

ボックスオフィス・ヴァリューの高い有名スターが出演しているワケではありませんが、主役のアーロン・ジョンソン以下、全員が適役を好演。脇役ながら重要で、出番も多い15才のポール・マッカートニー役の色白の可愛い少年が、“ひ弱そうに見えて、実は一本気な性格”を巧みに演じているところも印象的でした。深い悲しみと一筋の希望とが綾織りになったような佳作です。ビートルズ・ファンでなくても、一見をオススメ。友だちと一緒にぜひ。ただしコレは、映倫R15+指定。「あらら」と言いたくなるような、高校生同士のセックス・シーンや万引きのシーンがあるからかも(血なまぐさいようなシーンはないので、その点はご心配なく)。
では、また!!

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter google+ Pocket

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事