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メイクアップニュース
2021.11.19

あなたが使っているコスメ、いつから変えてない?【天野佳代子「老けない生活」vol.3】

気がつけばずっと同じファンデーション、同じアイシャドウ、髪型、メイク……。着実に年を重ねているのにヘアやメイクが同じでは、顔の老け見えが目立ってきます。美容を1年以上変えていない人は要注意。さあ、すぐに新しい美容を取り入れましょう。【天野佳代子「老けない生活」vol.3】

ヘアとメイクを変えなければ、確実に老けは加速します

最近、美容の何かを変えましたか? 例えば髪型、眉毛の形など勇気とテクニックを要するものから、その気になればすぐに変えられるアイシャドウやリップの色、またはファンデーションなどなど。
ハードルが高めでもそうでなくても、“美容の何かを変える”という行為にはなかなか出られないものです。20代、30代なら、自分の魅力の可能性を求め、美容の情報を集めては髪やメイクをあれこれ変えたくもなりますが、魅力の可能性にある程度の限界を感じているグラン世代の40代、50代ともなると、加齢に抗う美容ばかりに目がいって、自分の何かを積極的に変えようという意識が薄れてくるものです。

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それよりも、逆にずっと同じままがよいと思いがちです。どこをどうやって変えるべきなのか見当がつかないという理由とともに、見慣れた自分、使い慣れた化粧品から得られる安心感を手放したくない気持ちも大きいでしょう。また、髪型もメイクもずっと同じなら、昔の友達と会ったときに「変わらないね」と言われる率が高くなるような気もします。
しかし、本当にそうでしょうか。ずっと同じでよいのでしょうか。安心感も必要だけれど、その一方で「変えなければ、どんどん変わっていく」ことにお気づきでしょうか。

ときどき、テレビを見ていてギョッとすることがあります。テレビでよくお見かけしていた方で、しばらく画面から遠ざかった後、すっかり年配になられたお姿で再びご登場されることがたまにあります。そういう方の中で、ヘアもメイクも若いときと変わらない印象のままご登場される方がいらっしゃいます。自分の変化と向き合っていないのか、若いときの髪型やメイクが、髪と肌の加齢具合を強調してしまっていることに気づいていないのです。

スピードに差はあれど、誰しも老けてゆきます。肌はたるむ、目は小さくなる、唇はしぼむ、髪質が変わる…。無情にもあちこちが変わってきます。先に挙げた方は極端な例ともいえますが、自分の変化と向き合って、変化に応じた美容を見つけることが何より大事なのだと思います。

美容誌で「美をアップデートさせよう」という特集がありますが、これは大人の女性こそ実践しなければいけないテーマ。とにかく、いろいろとトライすべきなのです。振り返ってみて、この1年の間に変化を起こしていない人は、さっそく何かを変えてみませんか。

さらに大切なのは、旬を見極めること。今、どんな髪形が主流なのか、どんな色が流行っているのか、テレビや雑誌でチェックすることも忘れないでいただきたいと思います。ちなみに私の場合は、大人の女優さんを参考にさせていただくことが多いです。彼女たちは常に一線で活躍しているメイクアップアーティストやスタイリストの手で、トレンドを効かせつつも大人の風合いをかもし出した顔と姿に飾られているので、とても参考になります。もちろん、プロの手によって施された服を着こなし、メイクを肌に馴染ませられる女優さんのセンスと力があってのものですが。

女優さんたちを参考にしつつ、さあでは何からはじめましょう。まず、眉毛の形を変えてみることです。今の眉毛が細めだったら、少し太くしてみる、眉山を強調してみるなど。今の眉が太かったら、アイブロウブラシで毛流を整えるだけでも洗練されます。細いアイライナーだったら少し太くする、太いアイライナーだったら細くするなどもトライしていただきたいこと。小さな箇所に変化を加えるだけで、新しい自分を発見できます。

髪型を思い切り変えてみるのもよいと思います。ロングをばっざり切ってみる、ふんわりカールを今どきのタイトめにしてみる、前髪を切る、伸ばす…などなど。
さらにオススメは、ファンデーションを変える、アイシャドウやリップの色を変えること。ファンデーションは今まで使ったことのない形状のものに変えてみてください。パウダーファンデーションを愛用していた人は、リキッドやクリームタイプに変えてみる。思わぬ艶の宿り方にテンションが上がるはずだし、リキッドやクリームタイプを使っていた人がパウダーファンデーションに変えてみると、きちんとした肌感に感動を覚えたり。ただし、リキッドにしろパウダーにしろ、ファンデーションは最新のものから選んでください。ファンデーションの進化は加齢肌にこそ生かされます。

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大人にオススメの新ファンデーション3品。
左から/艶感と自然なカバー力を備えています。クレ・ド・ポー ボーテ タンクレームエクラn ¥14,300 粉感を極力抑えた処方。圧倒的なみずみずしさ。SUQQU ザ リクイド ファンデーション ¥11,000(’22年2月10日発売) 潤いとハリ感を得られるスキンケアファンデーション。ポーラ BA ハイドレイティング カラークリーム ¥13,750

アイシャドウやリップの色を選ぶなら、絶対に新色から。または、流行色が詰め込まれたクリスマスコフレの中から、自分に合いそうなものを選んでみるのも手だと思います。

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すべて’22年春新色。くすみがちな大人の目元を華やかに彩ります。
左から/表情がグッと明るくなるセット。THREE ディメンショナルビジョンアイパレットアリー05 CATCH THE WIND ¥7,150(22年1月1日発売) 大人のまぶたにもなじむピンクとオレンジ。ルナソル アイカラーレーション13プレリュードルフレ ¥6,820(’22年1月21日発売) どちらも柔らかい発色。まぶたに溶け込みます。コスメデコルテ アイグロウジェム OR281、BE399 各¥2,970(’22年1月16日限定発売)

美には旬があります。旬をうまく取り入れながら新しいヘアスタイルやメイクにトライすれば、今の年齢に合った美が身につきます。多忙なみなさんにとって、美活動は面倒なもののひとつかもしれません。でも、その気になればキレイの扉は開きます。キレイになればそれだけで楽しいことが増えていきます。

今年、フジテレビの倉田アナがオリンピックのスケートボードの解説時に発した「13歳、真夏の大冒険」が流行語大賞にノミネートされましたが、冒険できるのはティーンだけではありません。大人こそ冒険が必要で、チャレンジしないとどんどん老け込んでいきます。あれこれトライしていくうちに、今が好きと思える自分に出合えるし、お友達からも賞賛されると思います。

こうやって書いている私も、何年も同じ髪型のまま。髪も傷んでいるし髪質も頼りなくなってきたから、そろそろばっさりいっちゃおうかなんて本気で考えています。切ったら似合うメイクも変わるだろうし、服も変わる。新たな楽しみを見つけるチャンスだと思っています。

 

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美的GRAND編集長・美容エディター
天野佳代子
音楽ライター、作家、そして『美的』創刊当時からのエディターを経て、現在は『美的GRAND』編集長。年齢不詳な美肌っぷりが『マツコ会議』ほかテレビ番組で話題になる。初の美容本『何歳からでも美肌になれる!』(小学館刊)は今なお大ヒット中。『美的』本誌にて旬のコスメを紹介する『カヨッキズム』を連載中。面白そうなことを見つけては、どっぷり沼にはまるタイプ。最近は休みのたびにスパイスカレー作りを楽しんでいる。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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