スキンケアニュース
2026.08.31

世界初! “第二の皮膚膜”をつくるマイクロファイバーをクリーム剤型に配合! エストと旭化成が共同開発「解砕型マイクロファイバー」【加藤智一さん連載Vol.41】

いま美容業界で、注目の美容成分をピックアップ! 友だちとの美容トークでも「この成分、知ってる?」と思わず話したくなる話題の成分や技術をご紹介します。今回はエストが満を持して発売する次世代型クリームに配合された「解砕型マイクロファイバー」を取材。肌に秘められた美肌力を最大限に引き出す、画期的な成分です。

EDIT&WRITING: 加藤 智一

加藤 智一

加藤 智一

美容ジャーナリスト

美容ジャーナリスト 女性誌「25ans」の美容担当を経て独立。女性・男性誌を中心に美容情報を発信。著書に「思わず触れたくなる美肌をつくる 身だしなみメイク」(講談社)など

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「解砕型マイクロファイバー」配合クリームが肌表面に膜を生成。
弱っている肌機能にくまなくアプローチ

花王 スキンビューティ第一研究所 グループリーダー 博士(薬科学)

内田崇志さん

加藤智一(以下、加藤) 今回はエストが2026年下半期に最注力する「エスト ジェノリュクス クリーム」に配合された、新規成分「解砕型(かいさいがた)マイクロファイバー」のご紹介です。こちらは日本を代表する総合科学メーカーである旭化成との共同開発で開発に成功した成分とのこと。どういった経緯でタッグを組むことになったのでしょうか?

内田崇志さん(以下、内田) 「解砕型マイクロファイバー」はその名の通り、繊維を微細化した成分です。弊社ではもともとサニタリーやクリーナーを通じて、不織布について長年研究開発を行っており、その技術を応用することで約10年前にはエストより肌を直接吹き付けるというデバイス型(ヴェールディユーザー)のファインファイバー技術を開発しました。ただ、今回はマイクロファイバーをスキンケア製剤のなかに練りこめないかというまったく新しいコンセプトで設計したため、スキンケア製剤への安定的な配合や、環境に配慮した生分解性など、植物由来の繊維であるキュプラに対して高い知見と技術力をもっている旭化成に協力をお願いすることにしました。

加藤 旭化成の繊維技術はどれほど優れているのでしょうか?

内田 さまざまな技術を保有されていて、たとえば、繊維を均一に整えたり、表面をなめらかに加工できることや、繊維径を1マイクロメートルに調整できるなどがあります。そのため、これらの技術を応用すれば、マイクロファイバーをスキンケア製剤に配合できるはずだと考えました。

加藤 では、共同研究後、すぐに開発できたと?

内田 いえいえ(笑)。研究段階のやりとりがはじまったのは約10年前です。しかも、旭化成では新規事業として取り組んでいただきました。

加藤 なんと足掛け10年も費やしたのですね! では開発にあたり、もっとも大変だった課題とは?

内田 そもそも繊維をスキンケア製剤に配合すると、よれてしまったり、肌の上に塗り広げた時にぽろぽろとダマになってしまったり……と、開発当初から多くのハードルがありました。しかも、油剤や保湿剤とのバランスがありますし、それらをクリアするためには地道な開発努力が必要でした。

加藤 確かに完成品をみると、なかに繊維が入っているとは思えないほどなめらかでナチュラルなテクスチャーですものね。このテクスチャーが完成したきっかけとは?

内田 繊維の長さや直径や量、ほか成分との組み合わせの調整の末に完成しましたが、最もカギとなったのは油性成分でした。油性成分でも油っぽいものから水っぽいものまで多種多様にあります。それらの組み合わせを検討していくことで、少しずつ現在のクリームのテクスチャーに近づいていきました。

加藤 細かい調整の積み重ねの成果ですね。そして、ようやく完成したクリームですが、マイクロファイバーが肌の上に乗ることで、“第二の皮膚膜”を作る効果がある、ということですが。

内田 はい。肌の上に皮膜を作ることから、肌の細胞環境をまるごとケアできることが特長です。たとえば、肌内部の水分蒸散性を整えることで、保水性やバリア機能を高められるというメリットがあります。さらに、こちらのクリームには肌の角層・表皮・真皮の各層にアプローチする成分を配合したことで、それらの成分とのあわせ技で複合的な肌悩みに働きかける仕様になっています。

加藤 ある意味“キズパワーパッド”に近い仕組みですね。こちらは傷を治すわけではありませんが、たとえば肌の赤みやかさつきなど、そういった“肌ダメージ”を自己治癒力できれいに整えられるというイメージでしょうか。それにしても、これだけの肌効果や10年来の新規成分を詰め込んでいるのに、¥10,000代の価格というのもかなりの企業努力ですよね。

内田 ありがとうございます。確かにプレスのかたには「¥30,000代の高級クリームレベル」とのお声を多くいただいたとPRから聞いています。エストとしてはより多くのお客様にブランドのことを知っていただきたいという思いから、今回は百貨店市場で最も売れているという¥10,000代の価格に調整させていただきました

加藤 この価格で最新の技術を試せるとは本当に嬉しいこと。さらなるポテンシャルが期待できる成分ですし、将来的にはブランド間にて横断的に展開していただきたいですね。

内田 はい。ファインファイバー技術については、現在、さまざまな製剤に配合できないか、検討を続けているところです。また、私たちも将来的にはエストに限らず、幅広いスキンケアに応用展開していけたらと考えています。

スゴイ技術「解砕型マイクロファイバー」のアプローチ

エスト ジェノリュクス クリーム 50g ¥14,300/エスト *9月4日発売

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

EDIT&WRITING: 加藤 智一

美容ジャーナリスト 女性誌「25ans」の美容担当を経て独立。女性・男性誌を中心に美容情報を発信。著書に「思わず触れたくなる美肌をつくる 身だしなみメイク」(講談社)など

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