生理痛薬、各社の特徴は？先手の「痛み止め」でQOLをキープして！【わたしにもできるフェムテックBeauty】月経・生理編４

生理痛は、生理のある女性の大半が経験するメジャーな症状だけに、とくに対策はせず、我慢するという人が少なくありません。でもその間、仕事や日常生活のパフォーマンスが落ちてしまうし、美容的にもマイナスです。「ジェンダーを問わずに社会で活躍したい人にとって、生理痛を我慢することは決して得策ではありません」と、産婦人科医の福山千代子先生は警鐘を鳴らします。「美的読者のお母さん世代には『生理痛は病気じゃないから、薬は飲まなくていい』という方針のかたが多く、それが娘にも受け継がれているのかもしれません。でも、痛みがつらいからといって仕事を中断して帰るのと、痛み止めを飲んで普段通りに仕事をするのとではどちらが良いでしょうか。医師としておすすめするのは後者です」（福山先生・以下同）

鎮痛剤は痛くなってからではなく、痛くなりそうなときに飲むのが◎

鎮痛剤は飲むタイミングが大事。「痛みを我慢できなくなってから飲む人がいますが、それだと充分に効果を感じられないことも。鎮痛剤は、生理痛が起きそうな気配を感じたら、すぐに飲むのが正解です。ドラッグストアなどで手軽に入手できる市販の鎮痛剤でOKですが、種類が豊富な上、効果の出方に個人差もあるので、薬剤師さんに相談したり、商品説明をしっかり読むなどして、自分に合うものを選びましょう。相性のいい鎮痛剤を見つけるには、月ごとに違うタイプを試してみるのも手です」

「ただし、市販の鎮痛剤を試しても効果を感じられなかったり、鎮痛剤に頼る日が長引く場合は、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気かもしれないので、放置せずに婦人科を受診してください。子宮内膜症や子宮筋腫など器質的な異常がなくても、生活に支障が出る程の痛みを繰り返すなら月経困難症として治療の対象。婦人科では、低用量ピルや漢方薬の処方など、個々の状況に合わせて、より効果的な治療を提案していきます」

体を動かす、温めるなど、子宮周りの血流を促すことでも生理痛が緩和

「生理痛は骨盤や子宮周りの血流が悪いと悪化します。生理痛がひどいと動きたくないものですが、それがまた血流を悪くさせて…と悪循環。だからこそ速やかに鎮静剤を飲んで、普段どおりに体を動かす方が良いのです。また、腹巻きやカイロなどでおなかや腰を温めるのもおすすめ。夏でも冷房のきいた室内にずっといたり、冷たいものを飲んだり食べたりしていると体が冷えて血流が悪くなるので、冷やさない工夫が必要です」

＼教えてくれたのは／

MET BEAUTY CLINIC 院長　産婦人科医

福山千代子先生

ふくやまちよこ／金沢医科大学医学部卒。日本産科婦人科学会専門医。20年以上にわたり女性特有の体の悩みや不調に向き合い、生理痛やPMSなどの治療も積極的に行う。2023年春、美容皮膚科×婦人科×メディテーションの3本軸で本質的な美へとアプローチする「MET BEAUYT CLINIC」の理事長・院長に就任。

売れ筋「生理痛薬」の特徴をチェック！自分に合いそうなのはどれ？

生理に伴う下腹部痛・腰痛・頭痛に、速くよく効く

第一三共ヘルスケアロキソニンSプレミアムファイン［第1類医薬品］12錠　¥768

痛みの原因物質（プロスタグランジン）の過剰産生を抑制するロキソプロフェンナトリウム水和物、過度な子宮収縮を抑えて痛みを和らげるシャクヤク乾燥エキスなど、痛みと悪化要因など、生理痛のメカニズムを考えた独自の処方設計で速く、よく効く。胃を守る成分も配合。眠くなる成分（鎮静催眠成分）やカフェインは含まない。