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2026.09.03

保険適用でハードルが下がった!? 「不妊治療」という選択【わたしにもできるフェムテックBeauty】妊活編2

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美的.com編集部

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女性が自然に妊娠・出産する確率は、35歳から加速度的に下降します。逆に、妊娠できても流産する確率は高まる一方。「妊活中だけど、なかなか妊娠できない」という30代は、助成金制度を利用して早めに不妊治療に踏み切るのもひとつです。そこで、東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座教授、原田美由紀先生に、不妊治療の基本について伺いました。

東京大学大学院医学系研究科 生殖・発達・加齢医学専攻産婦人科学講座 教授

原田美由紀先生

Q. なかなか子供を授からず、不妊治療を考えていますが、いろいろ不安。何から始めたらいいですか?

(35歳・自営業)

「まずは、パートナーと共に、妊娠を妨げる原因がないかを調べる〝スクリーニング検査〟を受けていただきます。例えば、ホルモンの状態はどうか、クラミジアなどの感染症はないか、卵管につまりはないか、甲状腺機能は大丈夫か…など。男性の場合は、精液量、精子濃度、運動率など、精子の状態を調べます。中には原因不明の不妊もありますが、検査で状況をある程度把握しておくことが大事。その後の治療方針も立てやすくなります。

ただし、排卵の数日前からの最も妊娠しやすい時期に合わせて性交する〝タイミング法〟の指導は、スクリーニング検査の結果に関わらず、すぐに始めます。また、男性の精液から良好な精子を取り出して女性の子宮内に注入する〝人工授精〟を試したり、排卵誘発剤などの飲み薬を使ったり…といった治療も、相談しながら進めていきます。

人工授精を5〜6回行っても妊娠できなければ、それ以上行っても成功率は低いとされています。その方の年齢やバックグラウンドにもよりますが、例えば30代後半なら2〜3回程度にとどめて、次のステップに進む方が良い場合も。タイミング法や人工授精などの一般不妊治療は、ただ漫然と行うのではなく、数か月ごとに状況を見ながら治療計画を立て直すなど、段階的に進めていくことが大切です」

「一般不妊治療の次のステップとなるのが、〝体外受精〟や〝顕微授精〟などの生殖補助医療。2022年より保険適用、3割負担(1回あたりおよそ10〜20万円)になったことで、若い世代でも始める方が増えてきました。ただし、治療開始時点で女性が43歳未満であることが保険適用の条件。さらに、40歳未満の場合には子供ひとりに対して最大6回まで、40歳〜43歳は最大3回までという回数制限があります。

ちなみに、体外受精とは、排卵直前に膣から卵胞に針を刺して卵胞液と一緒に吸引した卵子に、あらかじめ採取しておいた10〜20万個の精子をふりかけて受精させる方法。受精卵は専用の培養器で2日から最大6〜7日培養された後、子宮に戻されます。一方、顕微授精は、顕微鏡で見ながら選別した1個の良好な精子を細いガラス針で直接卵子に注入する方法。元々男性の精子の数が少なかったり、運動率が非常に低いなど、通常の体外受精で受精できない場合の次の手段として行われます」

不妊治療のステップアップ

  1. 【スクリーニング検査】妊娠を妨げる原因がないかを幅広く調べる初期検査
  2. 【タイミング法】妊娠しやすいタイミングに合わせて性交する
  3. 【人工授精】男性から採取した精子を洗浄・濃縮して運動性の高い精子を集め、子宮に注入
  4. 【体外受精】卵巣に針を刺して採取した卵子に、男性から採取した精子をふりかけて受精させる
  5. 【顕微授精】男性から採取した1個の良好な精子をガラス針で直接卵子に注入

※必ずしも1→5の順に進められるわけではなく、カップルの年齢やスクリーニング検査の結果、そのときの状況などに応じて、都度、医師と相談しながら進めていきます。

「不妊治療を始めたら、タイミング法や人工授精で月2〜3回、体外受精や顕微授精になると月4〜10回の頻度で通院する必要があります。そのため、今の生活スタイルで通いやすい場所にあることは、病院選びのポイント。それに加え、治療に向き合うカップルの考えをしっかり聞き、ディスカッションしながら進めてくれる医師との信頼関係も非常に大事です

また、子宮筋腫や子宮内膜症など、妊娠の妨げになり得る疾病の手術と不妊治療とを組み合わせて行う必要がある場合は、その両方ができる大きな病院も選択肢。さらに、なにか別の病気があって合併症が心配される場合は、大学病院や総合病院に相談するのが賢明です」

保険適用でハードルが下がったとはいえ、1回10〜20万円の負担、通院の負担、排卵誘発剤の注射や採卵手術など体への負担、できないことへの精神的負担…と、不妊治療への取り組みは決して楽ではありません。パートナーとよく相談し、協力し合って乗り越えていくように心掛けましょう。

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2001年に小学館が創刊した美容専門誌『美的』の公式WEBサイト『美的.com』と、全ての公式SNSを運営しています。美容を愛し、トレンドにも敏感な20~30代のエディターが多く在籍。コスメはもちろん、イベントやビューティアイコンの最新情報をどこよりも早く詳しく発信しています。コスメマニアによる丁寧でわかりやすい全色スウォッチが好評で、選りすぐりの新作コスメを深掘りしたニュース記事制作が大得意。動画編集にも注力し、公式YouTubeを毎週水金の夜20時に更新中です。

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構成: つつみゆかり

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