肌の土台にアプローチも!“炭酸”の秘めたる可能性に迫る
今や美容業界でなくてはならない成分となった炭酸。
その肌への効果を皮膚科学の専門家に教えていただきました
技術の進歩でより幅広い炭酸の作用に期待

お答えくださったのは
花王スキンビューティ研究所
浅田拓也さん
炭酸研究を40年以上前から続けている花王の研究所。私たちはこれまでに炭酸が血流を促進したりスキンケアの肌なじみを高めたり、肌代謝を正常化したり…とさまざまな働きをもたらすことを知り、体感もしてきました。こうした無限の可能性をもつ炭酸について、美的クラブメンバーからの質問を花王スキンビューティ研究所の浅田拓也さんに伺いました。
「研究の進歩により炭酸のさまざまな作用の解明が進み、角層・表皮・真皮それぞれで作用メカニズムの理解が深まりました。また同時に、炭酸をいかに肌内に多く届け、かつ肌内で持続させるかといった研究も進めています。炭酸にはまだまだ多くの可能性が秘められていると思っています」
Q1.花王の炭酸研究って、いつ頃から始まったの?
(36歳・会社員)
A.1980年代から。特に近年は、肌の各層への効果を発見しています
「近年、肌構造の可視化が進み、2026年には表皮のミトコンドリア活性化作用を発見。角層・表皮・真皮への多角的なアプローチが炭酸で期待できるようになりました」(浅田さん)

Q2.炭酸は濃度が高い程、効果が高くなるの?
(自営業・31歳)
A.炭酸の濃度が高い程、肌へ浸透する量が多くなり、効果が期待できます
炭酸泡のサイズが大きいと泡同士がくっついて大きくなりやすく、その結果、弾けて空気中へ炭酸泡が逃げてしまいます。そこで我々は炭酸泡を微細化することで、弾けにくく安定化し、より効率的に炭酸泡を肌へ届ける技術を開発しました。
Q3.炭酸は肌にのせた瞬間になくなっているように見えるけれど、それでも効果はありますか?
(会社員・29歳)
A.はい。塗布した瞬間から炭酸は肌へ浸透するため、効果が期待できます
「瞬間になくなるのではなく、浸透します。肌により多くの炭酸を届けるために、炭酸の微細化や油剤との組み合わせによる炭酸保持技術の開発を進めています」
Q4.炭酸は肌にどのような効果をもたらすの?
(派遣社員・33歳)
A.角層・表皮・真皮にそれぞれ異なる効果を与えます
「炭酸が血流を促進して健やかな肌に導くことは周知の事実。表皮でのミトコンドリアの機能の活性化や、角層での角化正常化、真皮でのコラーゲンなどの産生促進など、各層で肌を元気にするさまざまな働きをしてくれるのです」

【角層】を理想的なpH状態に保って角化を正常化
角化とは、肌細胞が基底層で生まれて表面に達するまでの過程のこと。炭酸には角化を正常化させる働きが。なめらかな肌に整うことで、潤いやバリア機能の保持も期待できる。
【表皮】
細胞内のミトコンドリアを活性化して健やかな肌に導く
炭酸による血流促進で、健やかな肌になることは今までもわかっていましたが、実はそのメカニズムは不明でした。最新研究で、今回その謎に切り込みました!
【真皮】のpHを低下させることで、真皮線維芽細胞が活性化
炭酸が真皮のpHを低下させることで、真皮を構成する重要な細胞外マトリックス(コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸)の産生が促進されることを発見。
血流促進が表皮細胞に与える影響

花王の解析技術の進歩により、肌内部の可視化の精度がアップ。炭酸の塗布により、表皮細胞内のミトコンドリア(細胞の発電所のような存在)の機能が活性化していることを確認。
ミトコンドリア機能の活性化により、細胞全体の代謝機能が向上し、健やかで美しい肌へと繋がることが期待されます。
【炭酸あり・なしでミトコンドリア代謝機能を比較!】

炭酸ガスを配合した組成物と配合なしのものとでは、表皮細胞内のミトコンドリアの代謝機能の活性化度合いが異なることが判明。
Q5.炭酸研究の最新知見や今後について教えてください!
(31歳・会社員)
A.「炭酸研究×真皮ヒアルロン酸研究」の可能性を深堀りしています
上記の花王の炭酸知見に加え、カネボウ化粧品のヒアルロン酸知見を掛け合わせる研究を進めています。たとえば炭酸に、ヒアルロン酸研究の代表成分“アセチルグルコサミン”と“加水分解シルク”を組み合わせることで、真皮ヒアルロン酸の産生促進効果があることを確認するなど、今後も炭酸とヒアルロン酸、ハイブリッドの可能性を深堀りしていきます。
●協力/カネボウ化粧品 TEL:0120・518・520