【いざ、美容家への道】 山崎まいこ先生から学んだ、信頼される人の条件
By 山岡 葵
いざ、「美容家への道」連載第三弾!今回お話を伺ったのは、美容皮膚科医の山崎まいこ先生です。実は今回は、これまでの2回とは少し違う気持ちで向かっていました。というのも私は元美容皮膚科ナース。美容医療の現場で働いていたからこそ、患者さんに何を伝えるか。そしてどこまで伝えるべきか。そんなことを考える機会がたくさんありました。だから今回も、美容についての考え方や、診療での立ち振る舞いなど、そんなお話を聞けるのだと思っていました。でも実際に一番心に残ったのは美容の話ではなく、「信頼ってなんだろう?」という問いでした。
不思議なくらい、安心する空気感
先生とお会いするのは今回が初めて。それなのに、挨拶をしてから数分もしないうちに、私の中の緊張はすっとほどけていました。なぜだろう?帰り道、その理由をずっと考えていました。そして気づいたのは、先生は一度も「すごい人」に見せようとしていなかった、ということでした。難しい言葉を並べるわけでもなく、知識をひけらかすわけでもない。お話を聞けば聞くほど、この方の言葉なら、落ち着いて受け取れる。今思えばその理由は、先生の言葉が知識としてだけではなく、姿勢として伝わってきたからなのだと思います。何を話すか以上に、どんな姿勢で相手に向き合っているか。その空気感が、お話する前から伝わっていたのかもしれません。
人は知識ではなく、一貫性を信頼する
その理由がわかったのは、先生が発信について話してくださったときでした。先生は、「受け手を迷わせたくない。」とおっしゃっていました。SNSの世界では、新しい情報を出し続けることが正義のように思える時があります。昨日と同じことを言うより、今日の新しい話題に触れる方がいい。より強い言葉で、わかりやすく伝える方が届く。そんな空気を感じることも少なくありません。でも山崎先生は、そうではなかった。毎回違うことを言うよりも、自分が本当に大事だと思うことを、何度でも、変わらず伝え続けること。それが結果的に、受け手にとっての安心感になり、信頼につながっていく。私はこれまで、「信頼される人=知識が豊富な人」だと思っていた部分がありました。けれど、それだけでは足りないのだと今回強く感じました。人は、知識量そのものよりも、言っていることと、やっていることが一貫している人を信頼する。その人が何を大切にしているのかが、長い時間を通してぶれずに伝わってくるからこそ、言葉に重みが生まれるのだと思います。
「知らない」と言える人の強さ
もし昔の私に会えるなら、「知識を増やすことも大事だけど、それ以上に信頼される人になることを忘れないで」と伝えたい
もうひとつ、とても印象に残ったことがあります。それは先生が、「わからないことは、わからないと言う」とおっしゃっていたことでした。私は元美容皮膚科ナースなので、その難しさがよくわかります。患者さんは不安を抱えて来院されます。できれば安心したいし、答えがほしい。そんなときに「わかりません」というのは勇気がいる。それでも、曖昧な安心を渡すのではなく、正確さを優先する。その姿勢に、私はとても大きな誠実さを感じました。「知らない」と言えること。「言い切れない」と伝えられること。それは弱さではなく、むしろ責任を引き受けている人の強さなのだと感じました。
信頼が生まれる理由は、患者さんとの向き合い方にあった
お話中、私はずっと考えていました。なぜ山崎先生には長く通う患者さんが多いのだろう、と。お話しする中で、ひとつの答えのようなものが見えた気がしました。先生は、患者さんを「集めよう」としているのではなく、患者さんと「向き合おう」としている。その違いが、とても大きいのだと思います。「患者さんと向き合って診察している自分が好き」という言葉も、強く心に残りました。美容が好き。もちろんそれも大切なこと。でもその前に、患者さんと向き合うことが好き。この順番が、とても大切なのだと感じました。技術や知識の前に、人と向き合う姿勢がある。だからこそ、患者さんも安心して自分の悩みを預けられる。その積み重ねが、長く続く信頼になっているのだと思います。
美容家を目指す中で見えてきた、「信頼」という土台

私はこの連載を通して、美容家になるために必要なものを探しています。美容知識なのか。発信力なのか。ブランディングなのか。そんなふうに考えてきました。でも今回気づいたのは、その前に必要なのは「信頼される人であること」なのかもしれない、ということでした。どれだけ知識があっても、どれだけ発信が上手くても、信頼がなければ、言葉は深く届かない。反対に、信頼があれば、言葉は確かに届いていく。山崎先生を見ていて、そのことを強く感じました。今回の取材を終えて、私自身もフォロワーさんにとって、「この人の言葉なら、聞いてみたい」そう思っていただける人になりたいと、改めて思いました。美容の知識だけではなく、言葉の責任も磨き、受け手を迷わせない誠実さを自分の中で育てながら。また一歩、美容家への道を進んでいきたいと思います。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
モデル/元美容皮膚科看護士
山岡 葵
美容皮膚科で看護師として働いた経験から、ドクターズコスメや美容医療にも精通。現在はモデルの仕事と並行しながら、美容研究家として活動。実体験と専門知識を活かしたリアルな美容情報をメインに、スキンケアやメイク、垢抜け美容などを紹介するリール動画がフォロワーから支持を得ている。
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