食・レシピ
2019.10.16

管理栄養士・麻生れいみ式「若食べ」の極意を伝授! 毎日の食事に気をつけて、体年齢を若返らせて!

肌の透明感、ハリ感、なめらかさ、黒ツヤ髪… それぞれを育む食材を積極的にとっていつまでも若々しく! 管理栄養士の麻生れいみさんが「若食べ」の8の極意を教えてくれました!

“老け食べ”習慣から“若食べ”に変えて、体年齢を若返らせて!

大手企業の特定保健指導や病院の栄養療法を監修している麻生れいみさん。最新著書を「若食べ」「老け食べ」など“食べ方”にフォーカスした理由を聞きました。

「若い女性たちの多くが、学生の頃から断食に近いダイエットや、“〜だけダイエット”など偏った食生活をしてきていると思うんです。加えて、お菓子ばかり食べて糖質をとりすぎていたり、野菜を極端に食べなかったり…こうした偏食によって肌色がさえないと嘆いている人を見るにつけ、食事のとり方をきちんと教えてあげたいと思ったからです。また、あるがん患者さんに食事療法を考案しているのですが、ステージ4で余命幾ばくもないとされていた人が5年以上生きていらっしゃることからも、食事の大切さを再確認し、この本を書きたいと思いました」

老化を遅らせるためには、“コゲ”と“サビ”をケア!

「“若食べ”を実践する上で、覚えておきたいのが“コゲとサビ”という言葉です」と麻生さん。

「糖分のとりすぎで体を糖化(コゲ)させたり、加工品ばかり食べて酸化(サビ)させてはいませんか。できるだけ食材そのものの良さを取り入れてほしいので、調理法も生食か、蒸す・ゆでるをおすすめしています。さらに、揚げものなどにはレモンや酢をかけることで酸化を防いだり、オリーブオイルやアマニ油などを最後にかけるだけで悪玉コレステロールが減り生活習慣病を防ぎます。下の8つの項目は、食べてほしい食材や食べ方のススメ。できることから始めるだけで“劣化”は防げます。美容賢者さんたちが考案したレシピもどれも効果実感の高い1品。ぜひおいしく、賢くキレイをつかんでください」

麻生れいみ式「若食べ」の8の極意をマスター!!

1.「若食べ」の法則を頭に入れる!

外食ばかりや、偏食傾向の人は特に注目!老化させない食材や食べ方、調理法などを意識することで、コゲ(糖化)ない、サビ(酸化)ない体へと変わります。

□ 抗酸化食材を積極的に活用する
抗酸化物質であり、抗糖化作用にも優れる「α-リポ酸」を含む食材(例えば、ほうれん草、トマト、さやいんげんなど)を積極的にとりたいもの。さらに、抗酸化作用の高い「ビタミンA・C・E・B2」などを含む食材を取り入れた食事をするのがおすすめです。

□ 血糖値を急上昇させない食べ方をする
忙しくて食事を抜き、次の食事でドカ食いしたり、夜遅くに食べてすぐ寝ると、血糖値の急上昇や高血糖状態を招き、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。普段から「よくかんで食べる」「“ベジ(野菜)ファースト”で、最後に糖質(ごはん)を食べる」など、食べ方を意識して。

□ 糖化した食材をとりすぎない
糖化(AGE)とは体内のたんぱく質がブドウ糖と結合して蓄積するコゲのようなもの。これがシミやシワ、たるみに直結。この原因となるファストフードや加工食品、焦げた食材は極力避けて。また甘味料の果糖ブドウ糖液糖が入った飲み物や、糖度の高い果物も量をとりすぎないように。

□ ゆっくり食べて、食後は動く
時間をかけてゆっくり食べて、食後はちょこちょこ動くこと。ゆっくりよくかんで食べると唾液がよく出るようになって消化吸収が良くなり、脳の活性化につながるともいわれています。そして食後に動くと、血糖値の急上昇が抑えられることも実証されています。

□ 調理法を工夫して、糖化を防ぐ
「生→蒸す・ゆでる→煮る→炒いためる→焼く→揚げる」。この順でAGEの量が多くなるとされ、生で食べられるものはそのままか、フライパンで蒸し焼きにするのがおすすめ。焼く&揚げる場合はAGEを減らす酢やレモンをかけましょう。電子レンジもAGEを増やすので極力避けて。

 

2.栄養成分たっぷりの「若食べ」食材を意識的にとる!

下記は「若食べ」食材といわれるものの中から、特にビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化成分などの含有量が多いものをラインアップ。ぜひ、積極的に食べましょう。

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【ブロッコリースプラウト】
“スルフォラファン”という若返り成分や“ビタミンA・K・C”が豊富。

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【レバー】
顔色が悪い原因のひとつ“鉄”不足。特に豚レバーが最も多く鉄分を含む。

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【サケ】
アスタキサンチンやビタミンDが豊富で、シワやたるみを抑制。

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【ブロッコリー】
ビタミン類や食物繊維がたっぷり。栄養を逃さないように蒸し焼きが◎。

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【アボカド】
ストレスを撃退するビタミン“パントテン酸”やビタミンEたっぷり。

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【モロヘイヤ】
食物繊維やβ-カロテンの含有率が抜群。ビタミンE・Cも豊富。

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【小松菜】
β-カロテンのほか葉酸やビタミンC・E、鉄が豊富に含まれ、免疫力を強化する。

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【ぶなしめじ】
食物繊維や葉酸、ビタミン類、カルシウムや亜鉛などのミネラルなどが満載。

 

3.糖化(コゲ)や酸化(サビ)のもとになる「老け食べ」食材を避ける

上白糖はミネラルがほぼなく、マーガリンはトランス脂肪酸が悪玉コレステロールを増加させます。糖質の塊のスイーツや糖度の高いフルーツは量に気をつけて。ハムやカップラーメン、精白米や精製パンなど加工度の高い加工品は栄養が少ないため避けましょう。

 

4.“食べるコスメ”なミネラルパウダーを活用する!

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麻生さんが体調に合わせてセレクトし、数種をいつももち歩いている「ミネラルパウダー」。かつおぶし粉や干ししいたけ粉、昆布粉、ノリ、白ごま、桜エビなど。ビタミンやミネラルが手軽にとれて代謝がアップし、ダイエット効果や美肌効果も期待できるとか。

 

5.たんぱく質を1日50gはとる

たんぱく質は、私たちの体を作る大切な栄養素。女性が1日に必要なたんぱく質は約50g。肉や魚に含まれるたんぱく質は100g当たり約20gなので、毎食20gとれれば必要量に達します。加えてビタミンA・C・Eや、B群、鉄分なども摂取すれば、肌が変わるはず!

\卵1個(50g)でたんぱく質は約6.2g/
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6.内臓も老けさせる「老け食べ」調理をやめる

毎日の食習慣が、知らないうちに体を老けさせている!? 下記の項目をチェックし、ひとつでも思い当たれば「老け食べ」注意報。「少しでもチェック項目を減らす意識を。心掛けるだけでも体は変化しますよ」(麻生さん)

□ 朝食は食べないか、パンとコーヒーのみ
□ 昼食はラーメンやそばが多い
□ 夕食は21時以降のことが多い
□ 毎日同じようなものを食べる
□ 1週間のうち、魚を食べるのが1回以下
□ 1日に手のひらの半分量もの野菜を食べない
□ 辛いもの好きで、毎日食べる
□ 定食を食べるときはごはんから
□ よく清涼飲料水を飲む
□ 毎日のおやつを食べずにはいられない

 

7.腸内環境を整える発酵食品をよく食べる

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発酵商品には生きた菌が豊富。ヨーグルトや漬け物に含まれる乳酸菌などの菌が腸内で活動するのは、約3日。そのため、1日1品は発酵食品をとって腸内環境を整えたいもの。
「納豆やキムチをはじめみそ、しょうゆ、塩麹、甘酒などいろいろな発酵食品を食べましょう」(麻生さん)

 

8.おやつを食べたいのなら、コンビニのおつまみコーナーへ

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甘いスイーツ系を食べるよりも、乾きもの系おつまみを食べることで満足感と共にたんぱく質を得ることができます。
「アーモンドや小魚&ナッツ、さきいか、チーズ、ゆで卵などがおすすめ。高たんぱく・低糖質なコンビニおつまみは、まさに若食べ食材!」(麻生さん)

 

教えてくださったのは…
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麻生れいみさん/管理栄養士
服部栄養専門学校栄養士科を卒業後、企業の栄養相談や病院の臨床研究においての栄養療法を監修。本企画では、著書『麻生れいみ式 いつ会っても若い人の食べ方の新常識』(主婦の友社)をベースにして、美容賢者がレシピを考案。

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『美的』11月号掲載
撮影/小林キユウ 料理製作・スタイリスト/渡辺ゆき 構成/飯島直子・小内衣子(PRIMADONNA)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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