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2018.6.17

酸化よりも怖い!? 肌や体の老化を早める「糖化」にご用心!【抗糖化 vol.1】

「糖化」とは、糖とたんぱく質(アミノ基)が熱によって結合する化学反応のこと。糖化が進行すると体内で「AGE(終末糖化産物)」と呼ばれる〝老化たんぱく質〟が作られて、老化を早めます。体に活性酸素が過剰に発生して悪さをする「酸化」と並び、2大老化要因のひとつです。

アンチエイジングのためには〝アンチAGE〟を意識する

先日行われた村上農園主催のセミナー「糖化のメカニズムと抗糖化のヒント」では、糖化研究の第一人者、久留米大学医学部教授の山岸晶一先生がレクチャー。「糖化を抑える〝抗糖化〟は、アンチエイジングの重要なカギ。最近の研究では、AGEは活性酸素以上に体や肌を老けさせるのではないか、と考えられています」と話されました。

AGEが体にたまると、将来的に糖尿病や心筋梗塞・脳梗塞、がんなどの深刻な疾病につながる可能性が高まるだけでなく、身近なところでは、シミ・しわ・たるみ、薄毛など、美容面でもさまざまなトラブルを引き起こすというデータも多くあります」(山岸先生)

AGEを体内にため込まないようにするには?

体内にAGEを増やす最大の要因は、AGE値の高い食事をとること。高AGEの食品にはどのようなものがあるかについても、解説がありました。

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「基本的にAGEは、食品に含まれる糖とたんぱく質の分子同士がくっつくことでできやすくなります。焼く、炒める、揚げるなどの高温調理では、分子と分子が頻繁にぶつかるためAGEが増加。電子レンジも同様です。また、果物を多くとる人にAGEがたまりやすいのは、同じ糖質でもブドウ糖より果糖のほうが10倍もたんぱく質とくっつきやすいから。こんな風に、糖の性質、分子と分子の距離や接触の頻度、こういったものがAGE化に大きく関わります」

「そのため、AGEをため込まないようにするには、なるべく焼き色がつくような調理、たんぱく質とくっつきやすい糖質を控えることがベター。一方で、酢、ブロッコリースプラウトなど糖とたんぱく質をくっつきにくくするような食品をプラスするのも効果的です。ちなみに、ブロッコリースプラウトに含まれ、第7の栄養素と呼ばれるファイトケミカルの一種、スルフォラファンは、抗AGE効果が認められています。

また、ゆっくりとよくかんで食べる、野菜や繊維質の多いものから先に食べる、大豆食品やきのこ類など低GI食品を取り入れるなど、食後の血糖値が急激に上がらないようにすることも大事。さらに、朝食抜き、甘いもののとりすぎなど、悪しき食習慣の改善も必要です。 食事以外では、喫煙、運動不足、睡眠不足、精神的ストレスなどが、AGE蓄積に関与することがわかっています」(山岸先生)

あなたの糖化度は? 以下の当てはまるものをチェックしてみて!

◽︎早食いである
◽︎朝食は食べない
◽︎定食では、まずご飯から食べる
◽︎タバコを吸う/過去に吸っていた
◽︎アルコール類をよく飲む
◽︎野菜はあまり食べない
◽︎パンや麺類をよく食べる
◽︎丼ものをよく食べる
◽︎甘いものをよく食べる
◽︎清涼飲料水をよく飲む
◽︎つい食べ過ぎてしまう
◽︎飲んだあとによくラーメン(麺類)を食べる
◽︎ストレスが多い
◽︎運動はあまりしない
◽︎スナック類をよく食べる

<診断>チェックが
2個以下…リスクは低い
3~5個…リスクは中程度
6~8個…リスクは高い
9個以上…リスクは極めて高い

もっと詳しく糖化度を知りたければ、測定ツール「AGEs体内糖化度(こげつき)検査」もあります。

dsc_3856ツールに腕をのせるだけ、わずか12秒で簡単測定。自分の糖化年齢と実年齢との比較がグラフで一目瞭然。

次回は、糖化セミナーの後半、管理栄養士・浅野まみこ先生による、具体的な抗AGEレシピをご紹介します。

 

 

取材・文/つつみゆかり

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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