健康・ヘルスケア
2021.8.8

体臭はセルフチェックできるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“体臭”について。体臭はセルフチェックできるって…ウソ? ホント? 東海大学理学部化学科教授の関根嘉香先生にお答えいただきます。

Q:体臭はセルフチェックできるってホント?

暑くなるにつれ、汗や体臭を気にする人も増えてきましたよね。目に見えないニオイだからこそ、気になるのがその測定方法。なんと、体臭はセルフチェックできるのだとか…。これって本当なのでしょうか。

さっそく、この疑問を関根先生にぶつけてみました! 果たして答えは…?

A:ホント

「まず、着ていた服や下着、枕カバーなどをビニール袋に入れ、そこに空気を少し入れます。次に外に出て、一度鼻をリフレッシュさせましょう。そのあと、ビニール袋のなかを嗅ぐと、なんとなくですが自分の体臭がわかりますよ」(関根先生・以下「」内同)

検査キットもある?

「厳密に体臭をチェックしたいという場合は、私が技術顧問を担当しているAIREX株式会社が行っている、80種類の皮膚ガスを分析できる体臭検査キットがあり、“パッシブ・フラックス・サンプラー”(皮膚ガスサンプラー)というデバイスを使います。

郵送で送られてきた検査キットを用いて、35時間皮膚に貼ることで、皮膚ガスサンプラーと皮膚の間の空間を拡散するガス分子が補集剤に吸着される仕組みです。採取後は、返信用封筒にてポストに投函すれば完了。ご自身の体臭の原因となる物質がデータで確認できるので、ニオイに悩まれている人におすすめです。

また、知らず知らずのうちに、体臭が臭ってしまう生活習慣があります」

体臭が強くなりやすい生活とは?

  1. お酒をよく飲む
  2. 肉や魚をよく食べる
  3. クーラーの効いた部屋で長時間過ごす
  4. 普段あまり運動しない
  5. タバコを吸う
  6. 心配性で緊張しやすい
  7. 夜更かしが多い
  8. しっかり体を洗わない

5つ以上該当すると、イヤな体臭の可能性が…。

「クーラーの効いた部屋で長時間過ごす、普段あまり運動しないは、主に“汗臭”に関係します。汗腺が衰えると、発汗するときにミネラル分を多く含むベトベト汗になってしまいます。この汗は乾きにくく、また常在菌の活動も活発になりやすくなるため、汗臭が強くなってしまうのです。

また、夜更かしが多いのも要注意。体の疲労やストレスが残ると疲労臭の原因となります。さらに、食事が不規則になり、夜中に食事を摂ることで、食品由来の“食品臭”(ニンニク、カレーライス、お酒など)が、翌朝に出てしまう可能性もあります」

体臭で悩んでいる人は何科を受診すればよい?

「残念ながら体臭は病気ではないので、体臭をなくしたいから病院を受診するというのは難しいかもしれません。しかしながら、体臭改善の方法はあります。基本は、規則正しい生活です。食生活も肉だけや魚だけなど偏った食事をせずに、バランスよく摂ることが大切です。

また、加齢臭や汗臭などの皮膚表面でできるニオイについては、洗えば落とせるので、朝晩12回お風呂に入ることでニオイを抑えることができます。ニオイをなくすのではなく、抑えることが体臭改善への近道です」

Point

・体臭は病気ではないため、体臭をなくしたいから病院を受診するというのは難しい

体臭改善への近道は、規則正しい生活と、朝晩の1日2回お風呂に入りニオイを抑えること

東海大学理学部化学科教授。慶應義塾大学大学院非常勤講師。室内環境学会副理事長。

関根 嘉香先生

文/木土さや

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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