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2012.6.13

渡辺佳子のナチュラルコスメ入門(6) エコサート、コスメビオetc.オーガニック認証マーク一覧&全比較!

日本でも主にゼロ年代から、自然化粧品のブームが始まり、ことにこの数年は、次から次へと、海外からも日本の作り手からも、オーガニック素材を売りにする化粧品が続々と発表されていますね。

この中で、いったいどうやって良質な自然化粧品を見分ければいいの!?と、混乱している人も多いのでは?

医薬部外品以外の化粧品には、全成分表示が義務づけられていますので、全成分表が読めればこの化粧品はどこまで本気で作られているかだいたいのことはわかるのですが、そうはいっても表からだけでは読み取れない部分もあり、何を持ってして良質の化粧品か、という点は美容を専門に扱っている私からしても、判断がとても難しいというのが正直なところです。

そこである程度の目安となるのが、認証マーク。認証は認証で、また、各団体の基準がばらばらで世界共通の基準ではないという弱点もあり。認証つきがベスト!と単純には言えないのですがそれだけに、どんな団体がどんな基準で認証を決めているかを知っておけば、ある程度、自分がこだわりたい部分を気にしてくれている認証はどれなのか、自分的にはどの認証が支持できるのかなどを見極めることができそうです。

そこで、何度かに分けて、各団体が定めている基準について一緒に学んでいくことにしましょう。

というわけで、では、認証レッスン第1回の今回はヨーロッパで定められてきた基準について学ぶことにしましょう!

ヨーロッパの代表的な認証マークには

☆エコサート(フランス)
☆コスメビオ(フランス)
☆BDIH=ビーディーアイエイチ(ドイツ)
☆ICEA=イチェア(イタリア)
☆ソイル アソシエーション(イギリス)

があります。

それぞれの認証基準を、設立の年代順に並べ直して大切にしている点、規定概要をみてみましょう。それぞれ規定からの抜粋ですので、これがすべてではありませんが、それぞれの規定の目指している方向性がつかめればと思います。

 

(1)ソイル アソシエーション

1946年にイギリスで設立された、有機農作物の検査認証のための第三者機関。
日本語にすると「英国土壌協会」。なので、植物を栽培する土壌の健全さにいちばんの重きを置き、植物の栽培方法などにも言及して規定を定めています。たとえば、似た病害を受けやすい作物を栽培する場合には一定期間をおいて栽培するとか、土を使わない水栽培、鉢植えは禁止するなど、ソイル(土壌)を厳しく規定することで健全な有機農作物を作ろうという視点が見て取れます。

また遺伝子組み換えに関しては何重にも規定があり、この件に関する関心の高さもうかがえます。

2008年には、認定する有機製品への人工ナノ粒子を使った物質の使用禁止を世界で初めて禁止条項に組み入れる発表をしています。
現在、イギリスのオーガニック認定の80%ほどを占める国内最大の認定機関。

【主な規定】
*化学薬品、化学肥料、農薬を用いずに栽培されいてること。
*肥料には有機物による堆肥、植物の抽出物、ミネラルが用いられていること。
*オーガニック作物の生産地では過去5年以内に遺伝子組み換えが生産されてはならない。
*また肥料も遺伝子組み換えの作物を含んではならない。
*遺伝子組み換え作物を食べて3ヶ月以内の家畜からの肥料を使ってはならない。
*工場地帯から離れた場所で栽培されていること。
*人工ナノ粒子成文の使用禁止
など。

 

(2)ICEA(イチェア)

イタリア有機農業協会を母体として1982年に設立されたイタリアのオーガニック認証機関で、「倫理と環境のための認証協会」という意味の頭文字をとったもの。

オーガニック化粧品認証については、石油由来原料、遺伝子組み換え、動物由来成分を使わないという規定のほか、シリコンなどの合成物質にも言及しています。

【主な規定】
*自然由来成分を95%以上とする
*石油由来成分を使用しない
*遺伝子組み換え原料やコラーゲン、牛脂などの動物由来成分を使わない
*合成着色料や合成染料を使用しない
*合成シリコンや合成誘導体を使わない
*動物実験をしない
など。

 

(3)エコサート

1991年に農学者の団体によりフランスで設立された国際有機認定機関。認証を行っている国は50カ国以上で認証団体としては世界最大規模。認知度が非常に高いマークです。一度認定を取得しても、認証を継続するためには1年に1度の検査を受ける必要があり認定が審査されます。

成分だけでなく容器リサイクルや製造過程に関しても触れています。

【主な規定】
*製品の95%が自然原料であること
*そのうちの植物原料の95%以上がオーガニック認証原料基準を満たすこと
*環境汚染の可能性のある部分を使わない
*水を含めた成分の10%以上が認証原料であること
*原料に遺伝子組み換え物質、放射線照射物質、禁止された化学物質が入っていない
*製造が環境に悪影響を与えない
*容器のリサイクルに配慮している
など。

 

(4)BDIH

1996年にBDIHがアドバイザーとなってできた自然化粧品のガイドライン。BDIHとはドイツ化粧品医薬品商工業企業連盟の頭文字です。自然化粧品が増える状況下で、わかりやすくオーガニック化粧品のありかたを定めようとしたガイドライン。
90年代半ばにできただけあって、化学物質について、また、添加物についての記載、生物分解可能かどうか、フェアトレードに努めることなど企業の姿勢についても言及があります。

【主な規定】
*可能な限り有機栽培または野生の植物から抽出した原料を使用する
*野生の植物を採取する場合は生態系に影響を与えない
*人間に毒性がないかどうかの確認も厳重に行う
*動物実験は行わず動物からとった原料も使用しない
*乳化剤や界面活性剤は、植物脂肪、ワックス、ラノリン、プロテインなど植物由来の原料に物理的加工を加えた方法で採取すること
*合成着色料、合成香料、シリコン、パラフィン、石油製品、エトキシ化物質は不使用
*天然の防腐効果のある原料を用いて製品の腐敗を防ぐこと
*生物分解可能な原料を使うこと
*遺伝子組み換え成分は使わない
*フェアトレードすること
*リサイクル可能で環境保護に取り組むこと
など。

 

(5)コスメビオ

2002年にエコサートのコスメ認証として設立された。つまりエコサートの中で化粧品に特化した認証なのでより、原料、製法、添加物、包装など化粧品を取り巻くあらゆる方面について規定を考えたものといえます。

【主な規定】
*水を含む原料の95%以上が植物原料を使用している
*植物成分の95%以上はオーガニック原料でなければならない
*完成品の10%以上はオーガニックでなければならない
*製品にはキャリーオーバーを含めた全成分表示を行いオーガニック成分の含有量を記載している、
*原料に遺伝子組み換え物質、放射線照射物質、合成香料、合成色素、パラベンやフェノキシエタノールなどの合成保存料、石油化学物質(パラフィン、シリコン、PEG)などの禁止された化学物質を使用していない
*製造販売された化粧品について、原料の購入、製造、販売の過程が追跡できる
*原料貯蔵過程、製造過程、流通過程で禁止物質や非オーガニック成分が混入することがないように管理運用されている。
*自然のバランスの保持や動物実験の禁止
*包装はリサイクル可能または生物分解可能なものを使用。
*認証を受けた製品すべてに植物原料の割合および製品に対するオーガニックの割合を記載している
など。

 

>>認証その2

 

■渡辺佳子のブログ 『テクマクマヤコン フルスロットル』 
http://www.cafeblo.com/beauty/

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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