食・レシピ
2009.3.12

西の国から美的通信#23 コリアン・ビューティーの源! 韓国食を存分に堪能する旅

韓国食を存分に堪能する旅についての記事です。お隣の国・韓国は、福岡からだと東京に行くよりも近く、ソウルだと飛行機で1時間15分、釜山も高速船に乗ると3時間足らずで着きます。今回は一泊二日の釜山(プサン)の旅についてのレポートです。

A:見えるかな〜? 高速船「ビートル」の中から撮った釜山の風景です。
B:滋養強壮にも最適だといわれる参鶏湯。出来たてアツアツで出てきました。ほろほろとした鶏の身からは、高麗人参、ナツメ…などいろんな食材が出てきました!
C(写真上):外観は近代的だけれど、なかの雑然さはいかにも市場といった風情で◎。 D(写真中央):どこかしこで見かけた太刀魚。韓国の方って、太刀魚がお好き? E(写真下):ヌタウナギは見るからにして、グロテスク。(食べず嫌い?)
F(写真上):全部お見せできなかったのが残念。たくさん出していただいた料理のほんの一部です。 G(写真下):朝からこんなにたくさん食べました。身体もポカポカ!
H:人気のポッサムの味も申し分なく! この価格でこのボリューム、癖になりそうです。

空前の韓流ブームも一旦落ち着いているようですが、今はウォン安ということもあって、韓国に行く人が急増中。かくゆう私も先月、一泊二日で釜山(プサン)の旅を楽しんできました。お隣の国・韓国は、福岡からだと東京に行くよりも近く、ソウルだと飛行機で1時間15分、釜山も高速船に乗ると3時間足らずで着きます。これまで私はソウル、済州島(チェジュド)には行ったことはありましたが、釜山は近いからいつでも行けるさ! と思っていたので、今回はお初でした。

船が近づくごとに、目に入ってきたのはいくつもの高層ビル。香港までとはいわないまでも、とにかく高いビルやマンションがたくさん建っていて(写真A)、思っていたよりもずっと都会。聞けば、釜山は韓国第2の都市で、約400万人の都市。さすがは規模が違います。

今回の旅は一泊二日と時間も限られているので、「食」に目的を絞りました。というのも、これまでの韓国の旅では、高温のドーム状の部屋に入って汗を流す「汗蒸幕(ハンジュンマク)」、熱い湯気は痛いのだということを実感した「よもぎ蒸し(スッチム)」、まさにまな板の鯉状態でゴシゴシこすられたになった「あかすり(テミリ)」など、一応、体験済み! 今回は韓国のおいしいものをたくさん食べて、身体の中からキレイになろう! という試みだったのです。

到着するや否や、まずはタクシーを飛ばして宿泊先のホテルがある海雲台(へウンデ)へ。ウォン安の恩恵を受けて、高級ホテルへチェックイン。とりあえず荷物を置いて、これから精力的に動くために「海雲台参鶏湯」へ。ここがなかなかヒットでした! 以前、参鶏湯(サムゲタン)を食べにソウルまで飛んで、某有名店に行ったのですが、どうにも高麗人参の風味が強くて全部は食べきれず…。しかし、ここの参鶏湯はソウルのものよりあっさりしていて、私の口には合っていたようでひと鍋ペロリ(写真 B)。おいしかったぁ〜。

その後、地下鉄を乗り継いで、南浦洞(ナンポドン)のチャガルチ市場ヘ。釜山は一度も来たことがなかったのに、なぜかこの市場の名前を知っていた私。きっと飲食店の取材をしていた時に自然と覚えたのでしょう。そう考えると、それだけ福岡の飲食店と釜山の市場は近いのかな? 少なくとも、築地市場よりは確実に近い。福岡がアジアの玄関口と言われているのは、こんなところなのだろうか? とか…思いをめぐらしたりしていました。

泥くさい、市場らしい市場を想像して行ってみたら、なんと最近、リニューアルオープンしたとかで、近代的なビルになっていました(ちょっと残念!)。でも館内に一歩入れば、たくさんの新鮮な魚介類が並ぶなか、おばちゃんやおじちゃんの喧噪が飛び交っています(写真C)。雰囲気的には沖縄の公設市場を彷彿させるような(!?)感じで、買った魚をその場で食べることができるスタイルも定番のようです。チャガルチの周辺を歩いてみると、よく目にしたのが太刀魚(写真D)。また、「なんだこりゃ?」と見入ったのは巨大化したミミズのような物体で、”コムチャンオ”とよばれるヌタウナギ(写真E)。日本人はほとんど口にしないそうですが、韓国の方はよく食べられる食材のようです。高速船でたった3時間の距離なのに、食材も違うのね〜と思わず感心してしまいました。

途中、おやつに屋台で買った黒砂糖やナッツが入った揚げ餅の「ホトック」を頬張りながら、その日の夜は、釜山在住のキュートな女性も加わって、韓定食を食べに。これがまた、盛りつけ、味付けともに洗練されていてビックリ!(写真Fはほんの一部)たくさんの品数が出てきたのに、いとも簡単にたいらげてしまいました。お腹がいっぱいになったところで、韓国食材を買いに「イーマート」へ。いわゆるスーパーなのですが、これがまた楽しい! チヂミの粉や甜麺醤、冷麺に、日本よりもひとまわり大きないりこや海老…おいしい出汁がとれそうな乾物関連をひと通りまとめ買い! あと、お馴染みのゆず茶ならぬ、生姜をシロップ漬けしてあるものもカゴの中へ。風邪&冷え対策に活躍しそうです。

翌朝はアワビ粥にひかれつつも、キムチチゲ(写真G)をたっぷりたいらげ、まだ数時間もたたないうちに、ランチは「ポッサム」を食べに移動。ポッサムとは茹でた豚肉をキムチやヤンニョム(薬念)、チシャやゴマの葉などで包んで食べる料理なのですが、これがあっさりとして野菜もたくさん食べられるので女性にはおすすめ。ランチ時に行ったこともありましたが、メインのポッサム以外にもさまざまな料理が出てきて、瞬く間にテーブルはたくさんのお皿で埋め尽くされてしまいました(写真H)。いくらウォン安といえども、日本円にして700円弱でこれだけの料理が堪能できるのですから、満足感もひとしお。お腹も満腹で、どれも本当にうまかった!

たった一泊二日の旅でありながら、これだけ食べてしまった自分の胃にもあきれますが、うれしいことに体重は増えないまま、心なしかお肌はプルプルに! まさに二重の喜びです。その昔、コリアン・ビューティーを目の当たりにして、「韓国にはおそらく魔法のファンデーションがあるに違いない!」と豪語していたヘアメイクさんもいましたが、きっとその源は毎日食べている韓国のごはんにあるのだと思います。

より一層好きになったお隣の国・韓国。次回は釜山から列車に乗って「機張(キジャン)」まで足を伸ばして、カニ三昧に明け暮れるのも素敵かも? こうやって、果てしなく食への探求心は広がるのでした。みなさまも、ぜひ韓国へ。ウォン安の今がおすすめですよ〜♪

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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