食・レシピ
2009.4.30

北の国から美的通信#24 みつばのおいしさを知る!

1:大量にいただいたみつば。朝、穫ってきたばかりという「切りみつば」は、青青とした色で新鮮! 地元スーパーではこのくらいの量で¥100〜150くらいで販売しています。
2:私は、葉の部分をスープカレーに入れてみました。みつば特有の風味がスープカレーにマッチ。葉がどれだけ大きいかわかりますか? ビーフシチュー等にも合うそうです。
3:茎の部分。この写真ではわかりづらいかもしれませんが、太い茎はホウレンソウくらいです。
4:にんにく、豚バラ肉、みつばを炒め、塩こしょうで味付け。中国野菜の「空芯菜」の食感に似てるかな? とにかくご飯がすすみます! 私はサラダ油で炒めましたが、ごま油にもよく合いそう!

先週、東京に行ってきたのですが、ちょうど桜が満開の時期で春を満喫してきたところです。北海道の桜はこれから! 函館の開花予定日は4月28日頃のようですが、今年のGWもお花見で盛り上がりそうです。

さて、今回は「みつば」を紹介します。実は先日、農家を営む友人から「みつば」をいただいたのですが、その大きさにびっくり!(写真1)みつばと言えば、雑煮や料理のアクセントとして使うのが当たり前だと思っていたのですが、私の大きな勘違い! ほかの青菜などと同じようにさまざまな調理法で食すことができるんですね。

そもそもみつばは数少ない日本原産の野菜で、北は北海道から南は沖縄まで広く分布し、中国、北アメリカにも自生しています。その名は三枚の葉からなることからつけられたものですが、昔はせりの変種と考えられていたため、別名みつばせりともいわれているそうです。

栽培されているみつばには、切りみつば、根みつば、糸みつばの三種があります。「切りみつば」は春に種をまき、初霜の降りる頃に根株を掘り上げて遮光した室に伏せ込み、その株から伸長した若い葉と茎を収穫したもの。根を切って出荷されるため、一般に「切りみつば」と呼ばれていますが、本みつば、伏せ込みみつばとも呼ばれているそう。市場への入荷が多くなるのは晩秋から初春にかけてで、実はそのほとんどが茨城県産で占められているんだそう。

秋に種をまき、新芽が出る春先に土を寄せて軟化し、根つきのまま出荷するのが「根みつば」。収穫まで畑で栽培するため野生種に近く、葉が大きくて香りは強め、全体にやや硬い感じがするそうです。晩冬から初夏に入荷が多く、主な産地は茨城県や千葉県。

「糸みつば」は、畑に種を密にまいて発芽させ、20〜25cmぐらいに育った時点で切り取って収穫。日の当たる場所で栽培されるため、葉・茎ともに緑色が濃く、青みつばとも呼ばれているそうです。主に関西で栽培されてきたのですが、近年は水耕による周年栽培が定着して、全国的に生産されているとのこと。

私がいただいたのは「切りみつば」なのですが、とにかく大きい! 北海道の自然の中で育ったから??(笑) 聞いたところによると、葉の部分はシチューやスープカレーなどの仕上げに風味のアクセント(写真2)として使う、そしてこの大きな「切りみつば」は主に “茎”の部分(写真3)を食べるとおいしいらしいのです。油との相性もよく、炒め物に最適なんだとか。さっそくおすすめされた通り、豚肉と炒めてみると…なんておいしい!!!(写真4) みつば特有のあの香りが、火を通すことでより一層引き立って豚肉との相性も抜群! みつばがこんなにおいしかったなんて!! みつば栽培をしている農家のみなさん、本当にすみませんっ…そんな気持ちになりました。

ちなみに、みつばの葉には、カロテン、カリウム、鉄、ビタミンAなどが比較的多く含まれ、あの独特の香りの成分には、神経を静めたり、ストレスの改善に有効とされているクリプトテーネンという成分が含まれているんだとか。普段はあしらいや飾りなど脇役的な存在ですが、みつばはアクが少なく、生のままでも食べられるとても便利な野菜。この機会に、もっと積極的に毎日の献立に活用してみようと思っています。みなさんも見つけたら、ぜひ食してみてください。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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